北朝鮮が7回目の核実験を行う場合、咸鏡北道(ハムギョンプクト)の豊渓里(プンゲリ)核実験場の第3坑道で強行する可能性が高いと、韓国の情報当局が見解を示した。国家情報院もすでに核実験が可能なレベルに復元が終わった豊渓里第3坑道などについて、「常時核実験が可能な状態に管理されている」と指摘した。申源湜(シンウォンシク)国家安保室長は23日、北朝鮮の7回目の核実験について、「可能性は十分ある」とし、「金正恩(キム・ジョンウン)総書記が決心すればいつでもできる状態」と述べた。最近、核兵器に使用される高濃縮ウラン(HEU)製造施設を初めて公開し、韓米を狙って核圧力のレベルを大幅に引き上げた北朝鮮が、11月の米大統領選挙を控え、近く核実験まで行うという観測に重きが置かれている。正恩氏が今年核実験のボタンを押せば、2017年以来7年ぶりだ。
最近、韓国の情報当局は、豊渓里核実験場や寧辺(ヨンビョン)核施設など、北朝鮮の核施設に対する監視レベルを引き上げたという。政府筋は、「同時多発的に核挑発の状況が確認されたうえ、米大統領選挙まで目前に迫っており、核実験の可能性を念頭に置くしかない状況」と述べた。申氏も東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「北朝鮮が最近、高濃縮ウラン工場を初めて公開したため、核実験の可能性があり、追跡している」と話した。
特に、韓国当局は豊渓里第3坑道に注目している。最近、ここで施設整備が活発に行われ、出入りする人員が増加していることなども確認されたからだ。国防情報本部も、与党「国民の力」の姜大植(カン・デシク)議員室の関連質問に、「北朝鮮が核実験を強行する場合、第3坑道が有力だ」と答えた。
深さ300~400メートルの第3坑道は、戦術核兵器実験のための用途に適している。韓国情報当局は最近、北朝鮮が戦術核弾頭の小型化・標準化に成功したと指摘した。軍内外では、北朝鮮が第3坑道で核実験を行った後、深さ700~800メートルに達する第4坑道で爆発力の大きい水素爆弾などの大型核弾頭実験などで連鎖核実験を行う可能性もあると見ている。
このような中、韓国軍合同参謀本部は23日、北朝鮮の「ごみ風船」について、「国民の安全に深刻な危害が発生したり、線を越えたと判断される場合、韓国軍は断固たる軍事的措置を取る」と明らかにした。軍が「ごみ風船」に対応して軍事的措置に踏み切る可能性があると警告したのは初めてだ。
申晋宇 niceshin@donga.com · 申나리 journari@donga.com