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ただでさえ足りないのに、中国の「千人・啓蒙計画」に漏れる韓国の科学技術人材

ただでさえ足りないのに、中国の「千人・啓蒙計画」に漏れる韓国の科学技術人材

Posted September. 30, 2024 09:27,   

Updated September. 30, 2024 09:27

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中国の海外科学技術人材招致プログラムである「千人計画」に、少なくとも13人の韓国専門家が参加して中国に渡ったことが初めて確認された。彼らはいずれも、新素材や生命工学、人工知能(AI)など国家戦略技術で優れた研究成果を見せた主要人材だった。大統領賞を受賞した学者も、「世界上位100位の科学者」に選ばれた人材もいた。「千人計画」は公式に終了したが、中国の韓国人材の引き抜きは名前を変えながら隠密で執拗に続いている。

東亜(トンア)日報の取材チームが、「千人計画」に参加した韓国の学者らを追跡したところ、中国は必要な技術があれば、手段や方法を選ばず、人材らにアプローチした。主に学者たちが海外で知り合った中国人教授や韓国で教えた中国人弟子たちを通じて抱き込んだ。学者たちが揺れたのは、老後を保障するお金よりはまともな研究環境だった。引退後も引き続き研究をしたい老学者、研究費の心配なく思う存分研究したい科学者たちを集中的に攻略した。

「千人計画」は、人材および技術流出を懸念した海外各国の反発で終了したが、「啓蒙計画」などに名前を変えて秘密裏に進められている。専門家求人求職プラットフォームなどを通じて対象を物色するが、次世代半導体などの主要技術を研究していると明らかにした専門家たちが主要接触対象となる。補助金と月給、研究費などを合わせて1人当たり年間24億ウォンもの支援を提示するという。

このような過程を通じて、人材だけでなくコア技術も流出した。千人計画に選ばれた薬学分野の碩学は、「支援条件として、研究関連特許を中国に渡さなければならないという要求を受けた」と打ち明けた。今年5月、最高裁で懲役2年の確定判決を受けたKAIST教授は、約2年間、千人計画に参加し、「自動運転車の目」と呼ばれる「ライダー」などの主要技術72件を中国に渡したことが確認された。

中国が国のレベルで研究開発と人材確保に熱を上げ、2022年基準で国家主要科学技術の11大分野で、韓国の技術水準は中国に初めて逆転された。しかし、韓国は技術覇権時代のコアである人材を育成することにも、守ることにも失敗している。理工系に連れてこなければならない頭脳は医学部に奪われ、ようやく育成した人材は海外に流出している。大学はまともな研究装置を確保するどころか、教える教授すら見つけらずにいるのが現状だ。それなのに、政府の人材確保の対策は、「最上位級海外人材の1000人招致」など虚しいスローガンで終わるばかりだ。