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尹大統領「核が守ってくれるという妄想から脱却しなければ」、北朝鮮に警告

尹大統領「核が守ってくれるという妄想から脱却しなければ」、北朝鮮に警告

Posted October. 02, 2024 09:39,   

Updated October. 02, 2024 09:39

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11月の米大統領選挙をわずか35日後に控えた中、北朝鮮が米本土を脅かす「新しい方式」の挑発を示唆し、今月を起点に北朝鮮の挑発レベルがピークに達するという観測が流れている。

韓米当局は、最近まで戦術核弾頭の搭載が可能な短距離弾道ミサイルなど、主に韓国を狙った挑発に集中してきた北朝鮮が、米大統領選を意識して大陸間弾道ミサイル(ICBM)など米国の関心を引くような重大な挑発を行う可能性に注目している。特に、米本土への攻撃が可能なICBMを「通常角度(30~45度)」で発射する可能性も指摘されている。このように、北朝鮮は対韓・対米攻撃手段を誇示し、脅威のレベルを高めた後、米大統領選後には7回目の核実験まで行い、核保有国の認定を求めて米国の新政権と核談判に臨むという観測も流れている。

●通常角度のICBM、ハワイ付近に落下させることも

北朝鮮は5千キロ以上の射程を持つICBMの発射実験をこれまで垂直に近い高度でのみ行ってきた。昨年4月と7月に最新のICBMである「火星(ファソン)18」を通常角度で発射したが、2~3段の発射体が分離する時は高角軌道で飛翔させ、射程を1千キロ台に調整した。これにより、北朝鮮がICBMの核心技術である大気圏再突入技術を備えていないのではないかとの見方もあった。

そのため、北朝鮮が米大統領選を控えて火星18の1~3段推進体をすべて通常角度で発射した後、5千キロ以上飛ばし、日本列島を越えて太平洋公海上に弾頭を落下させる可能性があるという観測が流れている。高角発射時よりも高温・摩擦に耐え、軌道が修正されることなく弾頭が安定的に大気圏に突入できる能力を証明しようとする可能性があるということだ。政府消息筋は、「最大射程1万キロ以上で発射しなくても、5千キロ以上で通常角度の発射に成功すれば、大気圏再突入技術が証明されたという懸念が米国で提起されるだろう」と話した。

ICBMは、ハワイからわずか1千~2千キロ離れた海に落ちる可能性もあるため、通常角度の発射自体が韓米に大きな脅威を与え得る。さらに、火星18は燃料注入の時間が短く、奇襲攻撃が可能な固体燃料ICBMだ。

峨山(アサン)政策研究院のヤン・ウク研究委員は、「北朝鮮がこれまで偵察衛星を発射してきたフィリピンの方向にICBMを飛ばす可能性もある」と話した。また、「火星18より自信のある液体燃料ベースの火星17を通常角度で発射する可能性もある」と述べた。北朝鮮は先月、既存のICBM移動式発射台(TEL)より長い12軸のTELを金正恩(キム・ジョンウン)総書記が視察する写真を公開し、ミサイルの長さや弾頭重量を増やした新型ICBM開発の可能性まで示唆していた。

攻撃手段を証明した北朝鮮は、次の手順として7回目の核実験を行い、次期米大統領に「核保有国」であることを認めるよう要求する可能性がある。これを示唆するかのように、北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は30日(現地時間)、ニューヨークで開かれた国連総会で、核保有国という「国位」をめぐって交渉しないとし、「米国のどの政権も変わった朝鮮民主主義人民共和国を相手にしなければならないだろう」と述べた。

●今月、新たな領土規定の憲法を反映して韓国に対する挑発の可能性も

さらに、北朝鮮は7日に予告された韓国国会に相当する最高人民会議で、韓国を「第1の敵対国」と明記し、新たな「海上国境線」を設定するなど、憲法を改正して韓国に対する挑発レベルも引き上げるとみられる。特に韓国政府は、今年2月に正恩氏が「延坪島(ヨンピョンド)と白翎島(ペクリョンド)の北側の国境線水域での軍事的準備態勢を強化せよ」と言及したことを考慮し、北朝鮮が2007年に主張した「警備界線」やそれより南側の延坪島・白翎島付近に新しい線を引いて西海(ソへ・黄海)の北方限界線(NLL)を紛争水域化する可能性を注視している。北朝鮮艦艇のNLL侵犯の試みなどが続き、今後、南北間の偶発的な軍事衝突が起こる可能性があるということだ。


申圭鎭 newjin@donga.com