イランが1日(現地時間)、イスラエル本土の軍事基地3ヵ所に少なくとも180発の弾道ミサイルを発射する報復作戦「真実の約束2」を実施した。今年4月、ミサイルと無人機(ドローン)でイスラエル本土を空爆した「真実の約束1」を行って以来6ヵ月ぶりだ。
イスラエルのネタニヤフ首相は、「代償を払うことになる」と報復を予告した。バイデン米大統領も「イスラエルの防衛を支援し、イスラエルを狙ったミサイルを撃墜せよ」と米軍に指示し、中東に戦雲が立ち込めている。
イスラエルに対する攻撃を主導したイラン革命防衛隊は声明を通じて、今回の攻撃を先月27日、レバノンの親イラン組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師とイラン革命防衛隊のアッバス・ニルフォルーシャン副司令官、今年7月31日、イランの首都テヘランで死亡したパレスチナ武装組織ハマスのイスマイル・ハニヤ政治局長の死に対する報復だと明らかにした。彼らは皆イスラエルの攻撃で死亡した。イエメンの親イラン武装組織フーシも2日、イスラエルに「クッズ5」を発射し、イランを支援したと、中東の衛星テレビ局アルジャジーラが伝えた。
今回の攻撃をめぐり、イラン革命防衛隊は、「ミサイルの90%が目標物に命中した」と主張したが、イスラエル側はほとんどが迎撃されたと相反する主張を展開した。AP通信などによると、今回の攻撃でイスラエル最大の都市テルアビブでは2人が軽傷を負い、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸では1人が死亡した。
紛争拡大への懸念が高まる中、金融および原材料市場も揺れている。1日、米ニューヨーク商品取引所の原油先物 WTIは、中東紛争の長期化懸念で一時は前日比5%以上上昇したが、2.44%の上昇で取引を終えた。安全資産である金の相場も、取引時間中、史上最高値を記録した。一方、ニューヨーク株式市場の3大指数はすべて下落して取引を終えた。
趙은아 achim@donga.com