ヒロポンやケタミンのような麻薬に酔って車を運転して事故を起こす「薬物運転」が、最近急増している。8月、ソウル江南区論峴洞(カンナムグ・ノンヒョンドン)で交通事故を起こした40代の男は、検査でヒロポン陽性反応が出た。男は麻薬に酔ったまま運転し、信号待ちの車に衝突した。7月にも江南区で麻薬を投与した運転者が交通事故を起こし、4月は車両対車両の追突事故の被害者と加害者がいずれも薬物検査で陽性反応が出たことが明らかになった。薬物運転による交通事故が急増しているが、処罰は飲酒運転より弱く、対策作りが急がれると指摘する声があがって。
3日、警察庁によると、薬物服用運転で運転免許を取り消された事例が、この5年間で2倍近く急増した。2019年は57人、2020年は54人、2021年は83人、2022年は79人に増え、昨年は113人に大きく跳ね上がった。警察の関係者は、「被疑者の年齢は20代から40代など多様で、摘発される麻薬の種類もケタミンと大麻、エクスタシーなど様々だ」と説明した。
現行法によると、麻薬などの薬物を投与後、運転して摘発されれば、道路交通法上、3年以下の懲役や1000万ウォン以下の罰金刑に処される。一方、飲酒運転は2年以上~5年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金で量刑がさらに高い。飲酒運転は加重処罰も可能なことを考慮すれば、薬物運転の処罰水準は飲酒運転の半分にも及ばない。
イ・チェワン記者 chaewani@donga.com