Go to contents

英メディア「韓国小説がヒーリング文学のトレンド」

英メディア「韓国小説がヒーリング文学のトレンド」

Posted October. 07, 2024 09:30,   

Updated October. 07, 2024 09:30

한국어

世界的な人気を博したK-POPとKドラマに続き、韓国の「ヒーリング(癒し)」小説が海外で最新のトレンドとして浮上している。英国の週刊誌エコノミストは3日(現地時間)、「バーンアウト(燃え尽き症候群)」を扱った韓国の小説が海外で注目を集めていると報じた。

エコノミストによると、新型コロナウイルス感染拡大後、韓国で大流行した「ヒーリング小説」がオンラインで人気を集め、世界的な出版社も注目し始めたという。特に、韓国のヒーリング小説がソーシャルメディア上で推薦図書を求める若い女性読者層に人気であり、K-POPスターの推薦レビューで関心度が高まったと伝えた。また、国内でもベストセラーだった『マリーゴールド町 心の洗濯屋さん』が米国と英国で翻訳出版されたのをはじめ、ブルームズベリーなど海外の有名出版社が韓国のヒーリングベストセラーを出版したり、版権を購入した。

英米圏最大の出版社であるペンギン・ランダムハウスでは、4ヵ月内に3つの作品を発表する予定だ。編集者のジェーン・ローソン氏は、「韓国小説は突然流行し、完全に(人気が)爆発した」とし、「複数の作品が15~20の地域で版権契約を締結するほど、ヒーリングトレンドは完全にグローバル化された」と評価した。海外版権エージェントのジョイ・リー氏は、様々なジャンルの韓国小説があるが、「今や(海外の出版社には)ヒーリング小説が韓国小説と認識されているようだ」と話した。

ヒーリング小説は、主人公が職場でのストレスや求職の失敗などの日常を振り切って意味のあるものを探す過程を描く。エコノミストは、韓国でヒーリング小説の流行は「バーンアウト」が蔓延する競争的な社会雰囲気を反映していると分析した。韓国人10人に7人がうつ病などの精神的健康問題を抱えており、ソウルでは「昼寝カフェ」がよく目につくと付け加えた。

今秋、海外出版を控えたヨン・ソミンの『工房の季節』を英語に翻訳したクレア・リチャーズ氏は、小説の内容に猫、キムチ、アイスクリームなど「居心地の良いヒーリング要素」が豊富だと説明した。また、エコノミストは、傷を洗い流す洗濯所、夢を買うことができる店など、ヒーリング小説に登場する場所が「現実逃避」の機能を果たすとも説明し、読者に「文学的な癒し」の経験を提供すると評価した。


キム・ユンジン記者 kyj@donga.com