Go to contents

北朝鮮「要塞化」、南北の完全断絶を宣言

北朝鮮「要塞化」、南北の完全断絶を宣言

Posted October. 10, 2024 09:27,   

Updated October. 10, 2024 09:27

한국어

北朝鮮が9日、韓国と接する国境を永久に遮断して封鎖する「要塞化」工事を進めると宣言した。これまで南北を結ぶ道路・鉄道などを遮断し、非武装地帯(DMZ)地域内に防壁を設置するなど断絶措置を行っていた北朝鮮が、今回、南北を完全かつ永久に断絶することを公式化したのだ。特に、北朝鮮は韓国軍ではなく米軍側にのみ今回の措置に関する電話通知文を発送したと明らかにし、韓国との対話を拒否し、米国だけを相手にする「通米封南」の意図を露骨に示した。来月5日の米大統領選挙が終わった後、核保有国の地位を掲げ、米国の新政権と核保有国承認交渉に臨むための布石という見方もある。

韓国政府消息筋は、「北朝鮮が今回の断絶措置の責任を韓国に転嫁しており、DMZの地雷埋設作業などの過程で意図的に偶発的な衝突状況を引き起こす可能性がある」と話した。韓国軍は、北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げを準備していることを把握し、注視しているという。統合参謀本部は同日午後、「北朝鮮が挑発を行えば、韓国軍は堅固な連合防衛態勢を基盤に、挑発元だけでなく支援および指揮勢力まで圧倒的に報復する」と警告した。

同日、北朝鮮の官営メディアである朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍総参謀部は、「9日から大韓民国と連結された北朝鮮側の道路と鉄道を完全に遮断し、堅固な防御用の構造物で要塞化する工事を行う」と主張した。さらに「誤解と偶発的な衝突を防止するために、9日9時45分に米軍側に電話通知文を発送した」と明らかにした。

特に、北朝鮮は今回の断絶措置が、韓国の軍事演習および米国の拡大抑止(核の傘)戦略兵器の展開などの脅威に伴う「自衛権」の次元で行われたものであることを強調した。これに対し、韓国政府消息筋は、「盗人猛々しい論理を掲げ、堂々と米大統領選まで挑発のレベルを上げることが狙いだ」と批判した。韓国軍は、北朝鮮が要塞化措置を掲げたのは、北朝鮮軍内の脱北の動きを深刻に考えていることによると見ている。最近、拡声器による北朝鮮向けの宣伝放送が全面的に再開され、北朝鮮のMZ世代の兵士たちの動揺が小さくないと伝えられている。

北朝鮮は7、8日に最高人民会議を開催し、憲法を改正した。「平和統一」表現の削除や「領土条項」の新設の有無などは明らかにしなかった。


申晋宇 niceshin@donga.com