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悪化する自営業者の指標、「小遣い」だけを握らせる政府

悪化する自営業者の指標、「小遣い」だけを握らせる政府

Posted October. 11, 2024 09:18,   

Updated October. 11, 2024 09:18

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自営業者が大変だというのはよく聞く話だ。少し道を歩けば、「貸店舗」と貼られた空き店舗を簡単に目にする。にもかかわらず、自営業者が苦しんでいるという「ニュース」と言えないニュースが繰り返されるのは、数字が悪化しているからだ。昨年、廃業申告をした事業者数98万人は、関連統計作成以来最大だ。今年上半期(1~6月)に失業者となった自営業者の増加幅23%も、全体の失業者増加率の3倍以上だ。知っている話だと割り切ることができない数値だ。

自営業の涙を示す数字は、日々積み重なり続けている。SGIソウル保証が滞納した飲食店経営者などに代わって返済した金額は、今年に入って6ヵ月ですでに昨年の1年分の2倍を超えた。新型コロナウイルス感染が拡大した2020、21年よりもすでに多い。今年6月末現在、自営業者の10人中7人は金融会社3社以上から融資を受けており、彼らの延滞率は3年前より3倍以上跳ね上がった。コロナ禍で蓄積された負債に加え、内需低迷まで続き、限界状況に置かれた自営業者が増えているのだ。

同じ数字を見ている政府は対策を出すのに汲々としている。先週は消費活性化対策を発表し、自営業者に合わせた支援策も発表した。今月中にまた自営業者対策を出すという話も聞こえてくる。まだ国会で可決されていないが、来年の予算にも自営業者支援が含まれている。政府は来年、自営業者に配達・宅配費を1年に最大30万ウォン支援する計画だ。

しかし、詳しく見てみると、首をかしげるような点が目につく。最近、政府は自営業者の費用負担の緩和だけでなく、就職、再創業支援の強化で再起を支援すると強調した。しかし、2日に発表された支援策で、再就職をはじめとする「再起支援」に投入される追加資金は3千億ウォンで、全体の3%にも満たない。2022年7月から2年間に支援された全体の政策金融は47兆ウォンを超えたが、再起支援資金は1兆ウォンにとどまった。借金から脱し、新たな出発の基盤を築くには不十分と思われる額だ。

政府の支援予算も同様だ。自営業者約68万人に配達・宅配費を支援するために確保した来年度の予算は2037億ウォンだ。全体の自営業者支援予算が2733億ウォン増えたが、そのうちの75%だ。現金性支援より自営業者の競争力を高めることに重点を置くとしながらも、1日1千ウォンにも満たない現金性支援は続くことになる。政府は今年も自営業者に電気代を支援している。2520億ウォンをかけて1人当たり1年に最大20万ウォン支給する。

以前、ある公職者が、「雨風が吹く時は傘でもさしながら一緒に雨を浴びるのが公務員の仕事だ」と話した。少しでも困難を和らげることができるなら、政策目標から外れたり、効果が小さくても何でもしなければならないという意味だった。うなずける言葉だ。しかし、自営業者支援は、一緒に雨を浴びて形式だけに終わっているという思いも拭えない。多くの自営業者は以前から韓国経済の問題点として指摘されてきた。この際、呼吸器をつけるだけの現金支援から脱却し、転職、再教育などにもっと多くの金と時間を使わなければならない。今のままでは彼らの涙を拭くことはできない。