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ナチスが略奪したモネの絵、80年ぶりに持ち主の元へ

ナチスが略奪したモネの絵、80年ぶりに持ち主の元へ

Posted October. 11, 2024 09:18,   

Updated October. 11, 2024 09:18

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第2次世界大戦中にナチス・ドイツに没収されたクロード・モネ(1840~1926)の初期作品「浜辺」(Bord de Mer=1865年・写真)が80年ぶりに所有者の子孫に返還されたと、CNNなどが9日、報じた。

「浜辺」は、フランス・ノルマンディー海岸の岩を描いたパステル画で、1936年、オーストリア国籍のユダヤ人、アダルベルト・パーラギとヒルダ・パーラギ夫妻が購入して所有していた。しかし、1938年にナチス・ドイツがオーストリアを併合すると、パーラギ夫妻はこの絵をウィーンの運送会社の倉庫に保管し、英ロンドンに避難した。その後、パーラギ夫妻は絵を取り戻そうとしたが、1940年8月にナチス・ドイツが彼らの財産を没収し、「浜辺」も1941年にナチス・ドイツに関連する画商に売却され、行方がわからなくなった。

アダルベルト氏は1981年に亡くなるまで、この絵を取り戻すために努力したが、叶わなかったと、英国の美術専門誌「アートニュースペーパー」は伝えた。2014年、アダルベルト氏の子孫が絵を購入した領収書の原本と所有移転文書などを欧州略奪美術品委員会に渡して助けを求め、追跡が本格的に始まった。米連邦捜査局(FBI)が「浜辺」が昨年、米ヒューストン所在のギャラリーでオークション物件として登録されたことを確認し、返還手続きが始まった。

「浜辺」を所有していた米国人夫妻は、絵にまつわる話を知った後、対価なくパーラギ夫妻の子孫に返還したと、ロイター通信は伝えた。


崔智善 aurinko@donga.com