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ほのかに微笑む韓江氏のノーベル賞の肖像画はスウェーデン画家の作品

ほのかに微笑む韓江氏のノーベル賞の肖像画はスウェーデン画家の作品

Posted October. 14, 2024 09:18,   

Updated October. 14, 2024 09:18

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「ノーベル賞のニュースの後、3日間1分も休まず印刷機を回している」

13日午後3時頃、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)のチョンゴン印刷会社。入り口には、印刷されたばかりの韓江(ハン・ガン)氏(54)の本が高さ150センチ以上積まれていた。印刷機が休みなく稼働する中、従業員たちは忙しく韓氏の『別れを告げない』の表紙を印刷していた。

「韓江シンドローム」が連日続いている。オンライン中古サイトでは、韓氏の著書のうち、ハードカバーや初版本が定価の20倍を超える価格で取引されている。韓氏の母校である延世(ヨンセ)大学なども祝福のメッセージを出し、韓氏の父親である小説家の韓勝源(ハン・スンウォン)氏の故郷、全羅南道長興郡(チョンラナムド・チャンフングン)では祝宴が行われた。

●中古本が20倍を超える価格に、関連曲が人気

オンライン中古取引サイト「中古ナラ」には、5・18民主化運動を扱った韓氏の『少年が来る』を30万ウォンで売るという書き込みが掲載された。原価(1万3千ウォン)の20倍を超える価格だ。同サイトには「『少年が来る』著者サイン本は40万ウォン、一般初版は20万ウォンで買う」、「『別れを告げない』初版1刷を20万ウォンで買う」という購入希望の書き込みもあった。

韓氏が車の中で聴いて涙を流したと明かした楽童ミュージシャンの曲「どうして別れまで愛せるの、あなたを愛しているの」は、主要音楽チャートで30位圏だったが、最近10位圏になった。韓氏が『別れを告げない』執筆当時に聴いたという曲だ。ユーチューブでは「韓江愛聴曲」を1時間のプレイリストにした動画の再生回数が1万回を超えた。

●印刷会社、3日間フル稼働

韓氏の本の印刷を担当した印刷会社は、ノーベル文学賞受賞のニュース以降、連日「フル稼働」している。チョンゴン印刷会社は、この3日間で韓氏の本を数万冊印刷したという。印刷会社関係者は、「本を買いたいという問い合わせが絶えず、3日間休むことなく本を印刷している。体は大変だが、韓国にノーベル文学賞受賞者が出たという事実に皆喜んで働いている」と話した。

韓氏の母校である延世大学はお祭りムードだ。延世大学は同日、報道資料を出し、「(韓氏の受賞は)延世大学の誇りであると共に、韓国を超え、全人類が共有する誇りと成果だ」と称えた。また、「尹東柱(ユン・ドンジュ)以来、これまで続いた延世文学人の感性であると共に、140年近く続いた延世教育の指標だ」と強調した。ソウル西大門区(ソデムンク)の延世大学新村(シンチョン)キャンパスの正門には、「誇り高き延世人、韓江作家のノーベル文学賞受賞をお祝いします」という横断幕が掲げられた。延世大学国語国文学科に在学中のシン・ジヒョンさん(23)は「後輩として誇らしい」と話した。韓氏の母校であるソウル市江南区(カンナムク)の豊文(プンムン)高校も校門に、「ノーベル文学賞を受賞した韓江作家、豊文高校の誇りです」という横断幕を掲げた。

市民の間でも読書、執筆ブームだ。同日午後、ソウル市鍾路区(チョンロク)の光化門(クァンファムン)広場で開かれた「ソウル野外図書館光化門本マダン」には、韓氏の本が陳列された。ここを訪れた市民たちは列を作り、韓氏の本を手に取り、読んだ。子どもを「ライティング教室」に通わせようとする親が増え、教育界も沸いている。論述塾も、「韓氏のような文章の書き方」などのフレーズを掲げて広報に乗り出した。

●長興では村の祝宴も

韓氏の父親の韓勝源氏が住む全羅南道長興郡安良面蓉山(アンヤンミョン・ユルサン)では同日、100人余りの住民が集まり、韓氏の受賞を祝う宴が開かれた。住民たちは韓勝源氏に出席を要請したが、韓勝源氏は感謝の気持ちを伝え、出席は丁重に断った。韓勝源氏は東亜(トンア)日報の記者に対し、「ノーベル文学賞を受賞した娘を持つ父親の役割はとても難しい」とし、「娘に村で祝宴が行われることを知らせると、しないでほしいという意思を何度も伝えてきた」と語った。これに対して韓勝源氏は、「住民が自分たちで村の祝宴をするのに、どうして止められようか」と答えたという。


イ・スヨン記者 ソン・ジュンヨン記者 lotus@donga.com