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北朝鮮、長射程砲570門で「首都圏砲撃」と威嚇

北朝鮮、長射程砲570門で「首都圏砲撃」と威嚇

Posted October. 15, 2024 09:25,   

Updated October. 15, 2024 09:25

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北朝鮮が、「軍事境界線付近(最前方)の8つの砲兵旅団だ」と具体的な部隊の数にまで言及し、「完全な射撃準備態勢」を整えたと明らかにしたことを受け、韓国軍合同参謀本部は部隊に監視警戒及び火力待機態勢の強化を指示した。北朝鮮が明らかにした8つの砲兵旅団は、西部~東部休戦線の全戦線に配置され、首都圏を狙う約570門にのぼる長射程砲を指す。北朝鮮は昨年11月、2018年の南北軍事合意の全面破棄を宣言した時も、大規模な長射程砲の威嚇などは直接的には行わなかった。韓国政府筋は、「北朝鮮が局地的な挑発に出る可能性はいつでもあり得る状態」とし、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、南北衝突の可能性が最も高い状況だ」と伝えた。

合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は14日、記者会見で、「(北朝鮮軍総参謀部が13日夜に言及した)8つの砲兵旅団は、前方地域全体にわたる旅団」と述べた。軍関係者は、「北朝鮮軍が言及した『作戦予備指示』は『準備命令』であり、砲撃装備一式を備え、いつでも運用できるようにすることを意味する」と述べた。そして、「北朝鮮はすぐにでも戦争ができる雰囲気を作り出し、亡命が続く内部の統制に乗り出した」とし、「今後、すべての衝突の責任を韓国政府に転嫁する大義名分づくりの目的もある」と話した。

軍内外では、北朝鮮の8つの砲兵旅団が保有する長射程砲は、240ミリ放射砲200数門を含め、約570門にのぼると見ている。240ミリ放射砲は最大射程距離65キロで、軍事境界線付近で撃てばソウル北部をはじめ首都圏の攻撃が可能だ。240ミリ砲200門を運用するだけでも、一度に4400発以上発射することができ、致命的な脅威とされる。

同日、合同参謀本部によると、北朝鮮が南北を結ぶ京義(キョンウィ)線と東海(トンへ)線の道路(陸路)を爆破する準備をしている様子も韓国軍の監視装置に捉えられた。京義線と東海線の道路に北朝鮮の軍人が集まり、大型の遮蔽幕を立て、爆発物を埋設するために地面を掘る様子が確認されたのだ。

このような中、北朝鮮が代表的な対南工作部署である「文化交流局」の名前を変えるなど、大々的な工作組織の改編に乗り出したことが確認された。反統一路線を明言し、完全な南北断絶措置に乗り出した北朝鮮が、内部的には対南工作部門の組織を拡大し、対南工作活動を強化しようとする動きを見せている。文化交流局の組織改編により、北朝鮮は核・ミサイル開発、局地的な挑発脅威などと並行して、スパイ潜入、反国家勢力の取り込みなど対南工作活動をさらに強化すると、韓国政府は見ている。


孫孝珠 hjson@donga.com