Go to contents

内部結束と米国の関心を狙った北朝鮮の「爆破ショー」、いまさら驚くことでもない

内部結束と米国の関心を狙った北朝鮮の「爆破ショー」、いまさら驚くことでもない

Posted October. 16, 2024 07:40,   

Updated October. 16, 2024 07:40

한국어

北朝鮮が昨日昼、京義(キョンウィ)線と東海(トンヘ)線の南北連結道路を爆破した。北朝鮮が道路を爆破した地点は、南北軍事境界線(MDL)から北にわずか数十メートル離れたところで、爆発物の一部が韓国側の地域に落ちるほどだった。これに対して韓国軍は、MDLの南側に警告性の対応射撃をしたと合同参謀本部は明らかにした。北朝鮮は前日から、道路に隠し幕を設置し、その裏で爆破の準備作業を行ってきた。

北朝鮮の京義線・東海線道路の爆破は、2020年にあった開城(ケソン)工業団地にある南北共同連絡事務所の爆破以来、4年ぶりに行われたもう一つの「爆破ショー」として記録されるだろう。金正恩(キム・ジョンウン)総書記の「敵対的二つの国」宣言以来、北朝鮮は京義線・東海線地域に地雷を埋設し、非武装地帯(DMZ)に対戦車防壁を設置するなど、様々な対南断絶措置を行ってきた。今回、そのような意志をより劇的に示すために、南北交流・協力の象徴だった二つの道路を爆破するシーンまで演出したのだ。

北朝鮮は特に、住民の韓国への敵愾心を煽るため、南北間の軍事的緊張をピークにエスカレートさせた状態で今回のイベントを行った。すでに6日前に南北間の道路爆破を予告していた北朝鮮軍は、その2日後、突然韓国側の無人機が平壌(ピョンヤン)を侵入したと主張し、「恐ろしい惨事」を威嚇★した。さらに北朝鮮軍総参謀部は、最前線の8の砲兵旅団に対し「完全な射撃準備態勢」を指示し、金正恩は「国防および安全分野に関する協議会」という、これまでになかった会議を開いて好戦的な強硬対応を指示した。

一方、北朝鮮は大統領選挙を20日後に控えた米国の関心を引き付けたい思惑も隠していない。金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長の談話を通じて、無人機事件について「米国責任論」を取り上げるかと思えば、軍事偵察衛星の打ち上げを準備する動きを見せている。さらにロシアは、無人機事件に対する北朝鮮の主張に一方的に同調する論評を出し、後ろ盾を自任している。これまで韓米情報当局が警戒してきた朝ロ合作による「10月の予期せぬ挑発」の可能性を連想させる部分だ。

南北間の超緊張状態で、韓国軍は断固として決然とした即応態勢とともに、比例原則によるバランスの取れた対応能力を示さなければならない。何よりも対南武力示威とより大きな挑発や脅迫で南北間の衝突を誘発しようとする冒険主義の狙いに巻き込まれることがあってはならない。「直ちに、強力に、最後まで」報復する意志に劣らぬほど、武力衝突への飛び火を防ぐ危機管理が重要な時だ。