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「ディオールバック」に続き「ドイツ」も不起訴、「生きた権力」の前では小さくなる検察

「ディオールバック」に続き「ドイツ」も不起訴、「生きた権力」の前では小さくなる検察

Posted October. 18, 2024 08:27,   

Updated October. 18, 2024 08:27

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検察が昨日、ドイツモータースの株価操作疑惑と関連して、金建希(キム・ゴンヒ)夫人を不起訴処分にした。金夫人は、株価操作勢力に口座管理を任せただけで、相場操作は知らなかったという。2日、「ディオールバック授受」と関連して金夫人を不起訴にしたのに続き、半月ぶりにドイツ事件も不起訴決定を下し、検察の公正性に対する疑問の声が高まっている。

金夫人を起訴すべきだという世論が高まったきっかけの一つが、株価操作に銭主として参加したソン某氏が、2審で幇助の罪で有罪判決を受けたことだった。しかし検察は、ソン被告と金夫人は事情が違うと述べている。ソン被告は株価操作の「主犯」のキム某氏から「ドイツの株価を管理する」という話を聞いて、キム被告の要請によって直接注文した「専門投資家」である一方、金夫人は株式関連知識と経験が不足して、ドイツモータース元会長のクォン・オス氏を信じて投資したという。ところが、ソン被告は、ドイツ株取引で1億ウォン余りの損失を被り、金夫人は母親とともに約23億ウォンの差益を得たというのが韓国取引所の分析だ。「金夫人は株式に対する理解度が低い一般投資家」に過ぎないという検察の判断を納得する人が、どれほどいるだろうか。

また検察は、公訴時効が過ぎた取引を含め、金夫人の口座6つが株価操作に利用されたが、相場操作が行われることを知らないまま、クォン氏などに委任したり、金夫人が直接運用したと見た。金夫人が相場操作を共謀したり、株価が管理されている事実を知ることができたはずだという関係者の供述もなかったという。「金夫人は、BP(ブラックパールインベストと推定)ファミリーの一員だ」というキム被告の供述は出たが、検察関係者は、「だからといって、金夫人を相場操作の事犯と見ることはできない」と話した。検察は、「上場会社の代表(クォン氏)が、選手たちを動員して相場を操作するという状況が、金夫人としては考えにくいのが事実だ」とも話した。金夫人の弁護人の主張を聞いているようだ。

この事件は、捜査の時から特恵議論が絶えなかった。2020年4月に金夫人が告発されたが、2021年末になって初めて書面調査が行われ、現政権になってからしばらく放置していた。金夫人の召喚調査を主張したというソウル中央地検長は、今年5月に電撃的に交代され、その後、捜査チームは検察総長を「パッシング」したまま大統領警護処付属庁舎に行って金夫人を非公開調査した。捜査審議委員会でも経なければならないという意見も、受け入れられなかった。このような過程を経て、4年半ぶりに出た結論が不起訴だ。生きている権力の前では、限りなく小さくなる検察だ。