三星(サムスン)電子は、業界最高の容量と速度を備えたグラフィック専用Dラム「24Gb(ギガビット)GDDR7」(写真)を開発したと、17日明らかにした。GDDRとは、グラフィックカード(GPU)の命令を受け、動画やグラフィックを速やかに処理できるように特化したメモリ製品だ。
12ナノ級の工程が採用された今回の新製品は、前作である「16Gb GDDR7」比容量や性能・電力効率が全て向上した。容量は50%大きくなり、グラフィックDラムの中で業界最高速度である40Gbps(1秒当たりのギガビット)以上の速度を具現した。30GB(ギガバイト)容量の超高画質(UHD)映画60本を1秒で処理できる速度だ。製品内の不要な電力消耗を減らす様々な技術を導入し、電力効率も30%以上改善した。
GPUがゲームなど従来の用途を越えて人工知能(AI)の加速器として使われるように、GPUメモリを処理するGDDRも、AI分野へと使用先が広くなっている。AIモデルを作るために大規模データを「学習」する高性能作業には、高帯域幅メモリ(HBM)が主に使われるが、このように作られたAIを駆動する「推論」の過程にはGDDRが使われる。
GDDRは、割合安い価格で速い速度と高い電力効率を具現し、AI時代に応用先がさらに広がるものと見られる。市場調査機関のデータ・インテロによると、グローバルGDDRの市場規模は、昨年の約58億ドル(約7兆9300億ウォン)から、2032年には約126億ドル(約17兆2400億ウォン)に達する見通しだ。
三星電子は、今回の製品を年内に主要GPU顧客社の次世代AIコンピューティングシステムで検証し、来年初めに商用化する計画だ。三星電子メモリ事業部のペ・ヨンチョル商品企画室副社長は、「AI時代の速い成長に歩調を合わせ、高容量・高性能製品を持続的に披露し、市場を先導していきたい」と明らかにした。
チョン・ナムヒョク記者 forward@donga.com