金の現物価格が史上初めて1オンス当たり2700ドル(約370万3000ウォン)を突破した。米国の大統領選挙を控えている上、中東地域の緊張感まで高まり、グローバル投資家らが安全資産に集中しているという分析が出ている。
18日、ブルームバーグによると、国際金価格はアジア金融市場で一時、1オンス当たり2707.84ドルで過去最高記録を更新した。年明けまでは1オンス当たり2000ドル台で取引されていた金の現物が、今年に入ってから30%以上上昇した。
最近の金価格の上昇は、中東地域の地政学的緊張が高まり、代表的な安全資産と評価される金で投資需要が集中した結果と分析される。前日、イスラエルは、パレスチナ武装勢力ハマスの政治局最高指導者であるヤヒヤ・シンワルを除去したと明らかにした。イスラエルのネタニヤフ首相は映像メッセージを通じて、「戦争はまだ終わっていない」と明らかにした。中東地域の対立が新しい局面を迎え、代表的な安全資産に挙げられる金の買収心理が大きくなっている。
来月の米大統領選挙の状況を依然として予測しにくい不確実性の中、先月、米国連邦準備制度(FRB)が基準金利を0.5%ポイント下げる「ビッグカット」に踏み切り、各国の中央銀行が金の買収に乗り出しているということも金の価格を支持する要素に挙げられる。最近、ロンドン金市場協会(LBMA)は、来年10月には金の価格が2900ドルを超えるだろうという専門家のアンケート結果を発表した。金は利息がつかないため、一般的に金利高の基調の下では価格下落の可能性が高いが、今年に入ってから約31%上昇した。これは主要原材料のうち、銀(34%)に次いでの高い上昇率となる。
世宗市=イ・ホ記者 number2@donga.com