永豊(ヨンプン)・MBKパートナーズの連合が2日申請した高麗(コリョ)亜鉛の自社株公開買収禁止仮処分訴訟の初審理が、18日に開かれた。持分争いで永豊が小幅優位に立った中、高麗亜鉛の追加持分の確保可否が今回の裁判にかかっており、経営権紛争の最大の変数に挙げられる。
ソウル中央地裁民事合議50部が主宰した審理で、双方は、「高麗亜鉛の自社株の公開買収は、会社に損害を及ぼす背任だ」という永豊・MBKの主張を巡り、鋭い攻防を繰り広げた。高麗亜鉛が約3兆6000億ウォン規模の自社株を4日から23日まで公開買収すると言うと、これを阻止してほしいという趣旨で永豊側が申請した件だ。裁判所は、高麗亜鉛の公開買収の期間が23日までであることを考慮し、21日までに結論を出す方針だという。
今回の仮処分の争点は、高麗亜鉛のチェ・ユンボム会長側の公開買収が背任なのか、株主利益保護なのかどうかだ。永豊側は、大規模な資本を借りて高い価格で自社株を買い取るのは、業務上背任に当たると主張する。永豊側の関係者は、「高麗亜鉛が自社株買い入れのために用意した借入金の規模は2兆5000億ウォン台で、高麗亜鉛の純資産は30%近く下がるだろう」と話した。
一方、高麗亜鉛側は、今回の公開買収は、外部勢力(MBK)による「敵対的買収合併(M&A)」の試みに対抗し、企業価値と株主の利益を保護する唯一の経営権防御行為だと対抗する。高麗亜鉛側の関係者は、「自社株を買い入れた後、全量焼却することになり、結果的に(株式価値の上昇で)株主たちにも利益だ」と話した。
今回の判決は、高麗亜鉛側の追加持分確保の可否がかかっており、今後の経営権紛争の分かれ道になるものとみられる。14日に終わった公開買収で、永豊・MBK連合が5.34%の持分を追加で確保し、計38.47%で高麗亜鉛側(ホワイトナイト(白馬の騎士)の推定持分を含む)の持分34%より若干高くなっている。
金在亨 monami@donga.com