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与野党協議体に続き人材推計委も停止、医政対立の先行きは視界ゼロ

与野党協議体に続き人材推計委も停止、医政対立の先行きは視界ゼロ

Posted October. 19, 2024 08:34,   

Updated October. 19, 2024 08:34

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適正な医師の規模について議論する医療人材需給推計委員会に、医療界は結局参加しない。政府はこれに先立って、医療人材推計委を年内に発足するとし、その過半数を医師や看護師、漢方医、薬剤師団体などが推薦した専門家で構成すると明らかにしたが、専門家推薦の締め切り日である18日までも、医療界は推薦を拒否した。事実上、年内の発足が難しいのが現状だ。与野党が合意した与野医政協議会も、政府与党間の不協和音が浮き彫りになり、1ヵ月以上漂流している。8ヵ月間続いてきた医政対立の終わりが見えない状況だ。

医学部の増員が引き金となった医政対立で、韓国社会が払わなければならないコストは耐えられないほど増えている。ソウル大学など、いわゆる「ビッグ4」と呼ばれる上級総合病院は、専攻医の離脱で診療と手術が減り、今年上半期だけで2135億ウォンの赤字を出した。昨年は純利益を出した病院だ。国立大学病院10ヵ所は、今年上半期に4127億ウォンの損失を出し、新型コロナで累積した赤字幅がさらに拡大した。

医療空白を収拾するための国庫投入も増えている。非常診療体系の運営や研修病院の給付支援などに投入された健康保険の財政は、2兆ウォンに迫っている。17の市道が非常診療体系の維持のために編成した災害管理基金も、1000億ウォンを超える。医政対立がなかったら、使わなくてもいい財政だ。

医政対立の長期化で医療システムは故障し、患者の苦痛は度を増している。それでも政府と医療界は8ヶ月間、「医学部増員2000人」を巡り、録音機をつけたような攻防のみ繰り返している。政府は医療界に対し、与野医政協議会と医療人材推計委への参加を訴えるだけで、なすすべもない。それと共に、「年間4000人の増員が必要だ」とか、「医学部生7500人の教育が可能だ」等、常識外の発言で対話の真正性に対する疑いを自ら招いている。医療界も無気力であることは同じだ。来年の増員撤回を固守するだけで、その後の青写真を提示できない。政府の主張どおり医師数を増やすとしても、医療界の主張どおり医学部の増員を撤回するとして、医政対立によって壊れた医療システムが自然に回復する時期は過ぎてしまった。政府の医師全員が負ける争いに、患者だけがますます気をもんでいる。