Go to contents

「政府介入なしに50の影響要因で医師数を推計」、肝心なことは「医政間の信頼」

「政府介入なしに50の影響要因で医師数を推計」、肝心なことは「医政間の信頼」

Posted October. 21, 2024 08:44,   

Updated October. 21, 2024 08:44

한국어

「医学部2000人増員」に触発された医政間対立の終わりが見えない中、東亜(トンア)日報はオランダと日本を訪問し、医師の推計や養成システムについて取材した。オランダは、医療人材需給推計機構(ACMMP)を、日本は厚生労働省傘下に医師需給分科委員会を運営している。オランダのACMMPは、政府予算から支援を受け、日本医師需給分科委は政府傘下に設置されたが、一切政府介入なしに独立的に運営されるという共通点がある。

オランダのACMMPは、医師2人を含め、数学、労働、教育、データなど様々な分野の専門家15人で構成されている。彼らは医療職域別の専門家140人余りとコラボし、3年ごとに適正医療人材を推計する。新規の排出人材や医師養成期間、平均労働時間など基本的な影響要因だけでなく、感染症発生の可能性や高齢化にともなう医療需要などの未来の影響要因にいたるまで、計50種類のデータを活用するという。2年以上データだけを収集するほど精密な推計に力を入れる。ACMMPは、「長く計画し、頻繁に推計する」という原則を守り、政府と医療界はその結果を尊重する。

2008年から医学部の定員を増やしてきた日本は、透明な議論と漸進的な増員を通じて、韓国のような社会的対立を避けることができた。医師13人を含め、計22人で構成された医師需給分科委は、会議ごとに発言者名簿と主要発言が盛り込まれた会議録をすべて公開する。このように導き出された客観的根拠に基づいて、17年間、医学部の定員1778人を徐々に増やし、今年は9403人になった。

医師需給の推計に参加したオランダと日本の専門家たちは、医学部増員規模の決定過程とその根拠を透明に明らかにし、信頼を築かなければ、医療界と同意を得ることも、国民を説得することもできないと強調した。韓国政府は2月、日本が17年間増やしてきた医学部の定員より多い2000人を発表し、政策的判断に対する根拠は明確に説明できなかった。医政懸案協議体と各医学部別定員配分委員会の会議録も残っていなかった。遅ればせながら医療人材需給推計委員会を発足させると主張したが、医政間の信頼が崩れたため、医療界は参加を拒否している。政府が医学部増員の第一歩を踏み外したため、今は医療改革自体が推進力を失いつつある。