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4年ぶりに戻ってきた「トマトが抜けたハンバーガー」の警告

4年ぶりに戻ってきた「トマトが抜けたハンバーガー」の警告

Posted October. 25, 2024 09:21,   

Updated October. 25, 2024 09:21

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ハンバーガーの中のトマト1個の「価格」はいくらだろうか。最近は、コーヒー一杯と同様だと言っても無理がないようだ。先週から韓国マクドナルドは、一部の店舗のハンバーガーからトマトを抜いた。その代わり、無料のコーヒークーポンを提供する。トマト1個とコーヒー1杯の価値が同じになったのだ。実際、トマトの価格が高止まりしている。トマト1キロの小売価格は、最近1万3000ウォン台を続けている。先月初めと比べると、2倍近く上昇した。

トマトがハンバーガーから消えたのは、異常気象のせいだ。韓国マクドナルドは、「今夏続いた猛暑でトマトの成長が十分ではなく、供給に多くの困難を経験している」とその理由を説明した。トマトがよく育つ限界栽培温度は30度だ。農村振興庁によると、日中の温度が35度以上で高く維持されれば、トマトの実は4分の1ほど減る。トマトの主産地である全羅北道長水郡(チョンラブクド・チャンスグン)は、今年8月の1ヵ月間、3日を除いてすべて昼の最高気温が30度を超えた。

「トマトが抜けたハンバーガー」を味わうのは初めてではない。4年前も、マクドナルドとバーガーキング、ロッテリアなどは、トマトを抜く代わりにレタスのような野菜をもっと入れたり、価格を下げて販売した。当時、ロッテリアは、トマト1個の価格が平均300ウォンだとし、バーガー価格からその分を差し引いた。あの時も異常気象のためだった。2020年は、梅雨が54日間(中部地方基準)も続いた。過去最長期間だった。台風まで重なり、トマトの作柄が悪く、今のように価格が高騰した。

4年ぶりに再現された「トマト抜きのハンバーガー」は、異常気象の影響は一回限りのことではないという懸念が杞憂ではないことを確認させた。今年初めに起きた「金リンゴ」の大乱も、やはり異常気象にともなう凶作が原因だった。しかし、異常気象が頻繁に発生し、韓国国内のリンゴ栽培地自体も、北上を続けている。現在、リンゴの主産地である慶尚北道(キョンサンブクド)地域は、春は異常高温、夏は猛暑と大雨の影響を受けることが多くなると、政府は最初からさらに涼しい江原道(カンウォンド)を未来のリンゴの主産地として造成することにした。

異常気象が農作物の生産パターンを変える様子は、すでに世界各地で現れている。60年前まではオリーブの栽培に最適だと言われていたイタリアのシチリアでは、オリーブの栽培がますます難しくなっている。年平均気温は高くなり、降雨量は減っているからだ。収穫期に気温が40度に迫り、農民たちは特殊冷却機械も導入した。農作業が難しいと思われていた米アラスカでは、「凍らない夏」が長くなり、農場数が20年前より約2倍に増えている。

しかし、我々の行動は、異常気象がただの異例のことであるかのように変わっていない。昨年、政府は余ったコメをお金を上乗せして購入し、世界貿易機関(WTO)の協定によって毎年輸入が義務付けられたコメを安値で売り返すのに使った費用だけでも、1兆7000億ウォンを超えている。公共備蓄制度が導入された2005年以降、最大だった。一方、気候変動対応政策と事業を支援するために設立する専門機関である農食品気候変動対応センターは、造成事業の初年度から遅れている。昨年予定されていた予算21億ウォンも使い果たせず、84%が今年に持ち越された。「正常気候」になってしまった異常気候は、食べ物に大きな影響を及ぼす。気候変動の速度に合わせて適時に動かなければ、私たちを待つのはより多くの慣れた味との別れだ。