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校内暴力を乗り越えてサッカーで立ち上がった高麗人少年の夢

校内暴力を乗り越えてサッカーで立ち上がった高麗人少年の夢

Posted October. 25, 2024 09:18,   

Updated October. 25, 2024 09:18

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「ゴールを決めてセレモニーをする時は、学校や塾では感じられなかった楽しみを感じます」

高麗人4世のチェ・アレクサンダー君(14)は10日、ソウル麻浦区(マポグ)のソウルワールドカップ競技場の補助競技場でサッカー試合を終えて、息を切らしながら記者に話した。アレクサンダー君はロシア出身だ。彼は小学校1年生だった2017年、高麗人3世の両親と一緒に韓国入りした。

アレクサンダー君は今月10日から12日まで、国際救援団体「希望の友人」の飢餓対策が主催した児童縁組サッカー大会「ホープ(hope・希望)カップ」に韓国代表として出場した。相変わらず彼の国籍はロシアだが、太極(テグク)マークをつけてプレーした。飢餓対策が2年ごとに主催するホープカップは、世界中の縁組み児童を韓国に招待し、夢を育むことができるよう支援するために企画された。アレクサンダー君は同日、一生懸命走ったが、負けた。

アレクサンダー君は、「他国の文化を経験しながら、不思議なものを見たかった。サッカーがうまくできれば、世界中を歩き回れると思って始めた」と話した。さらに、「サッカーをしながら、チーム員たちと『ファイト』を叫んでハイタッチをする時、気分が一番良い」とし、「最後まであきらめない他のチーム選手たちを見て、素敵だと感じた」と付け加えた。

忠清北道清州市栗陽洞(チュンチョンブクド・チョンジュシ・ユルリャンドン)に定着したアレクサンダー君の生活は、順調ではなかった。今年3月、アレクサンダー君は道を歩いていたところ、先輩2人と同級生1人に拳で殴られた。後で分かったことだが、学校の先輩たちが喧嘩をして誰が勝つのか、お金をかけるギャンブルのような遊びをしていたのだった。

アレクサンダー君は同日、唇と顔を殴られ、めちゃくちゃになり、全治4週間の治療を受け、治療費だけでも100万ウォン以上がかかった。母親は看病のために通っていた職場から解雇されたりもした。その後、アレクサンダー君は、本人が望んで他の中学校に転校した。

アレクサンダー君は現在、自分の夢であるサッカーにのみまい進している。大会準備のために合宿をしながら、午後6時に夕食を食べ、午後11時まで練習に打ち込んだ。

アレクサンダー君は、「胸に太極マークをつけて、本物のサッカー選手のように生活してみたら、とても面白かった。一生懸命サッカーを練習して、かっこいい選手になりたい」と誓った。


ソン・ジュンヨン記者 チョン・ミギョン・インターン記者 hand@donga.com