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専門家たちが見るウゴービ、「安全性は高いが、膵炎などの副作用が懸念、誤用・乱用を防ぐべき」

専門家たちが見るウゴービ、「安全性は高いが、膵炎などの副作用が懸念、誤用・乱用を防ぐべき」

Posted October. 26, 2024 08:23,   

Updated October. 26, 2024 08:23

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●月50万ウォン台だが「旋風的人気」

デンマークの製薬会社ノボノルディスクが開発したウゴービは、ペン注射器の形で週1回、腕や腹部、太ももなどに注射すればよい。一度に4週間の投薬分量を処方するが、毎月少しずつ容量を増やして打つのが一般的だ。臨床試験では、68週間投薬した時、体重が平均14.9%減少することが分かった。テスラのイーロン・マスク最高経営者(CEO)など有名人が投薬したというニュースが伝わり、韓国国内では発売前から注目を集めた。

国内でウゴービの中間流通を担当したジュリックファーマコリアは15日午前9時、オンラインサイトを通じてウゴービの注文の受付を始めたが、午前10時半頃、サーバーがダウンするほどアクセスが集中した。製薬業界の関係者は、「世界的にも物量が不足しているため、国内初の流通物量もやはり十分ではなく、序盤から病院や薬局間の確保競争が激しい状況だ」と説明した。ソウル鍾路区(チョンノグ)で薬局を運営する薬剤師は、「発売初日から問い合わせの電話が10件以上かかってきた」とし、「周辺の薬局はすべて在庫がなくなった状況だが、いつ追加物量が入ってくるか分からない」と話した。

国内発売価格は、4回投薬分で約37万2000ウォンだ。しかし、これは製薬会社側が病院と薬局に供給する価格であり、非給付医薬品であるため、病院と薬局が個別に価格を策定することができる。需要は多く、供給は限られているため、価格が大幅に値上がりし、最初は一時、50万ウォン台前半と半ばで取引されたりもした。現在は価格がやや下がり、ソウルの場合、40万ウォン台後半~50万ウォン台前半で販売している。ソウル九老区(クログ)の薬局は、「1カ月の投薬分を52万ウォンで販売している」と話した。

オンラインコミュニティには、ウゴービを処方してもらえる病院リストが含まれたいわゆる「聖地リスト」も共有されている。その中でも、薬代が安いと噂されているところは、1週間分の事前予約が締め切られた状態だ。投薬後の書き込みにも、「購入先を教えてほしい」というコメントが相次いでいる。

●非対面処方の小細工も登場

ウゴービは、医師の処方が必要な専門医薬品で、成人でありながらBMI30以上などの条件を満たしてこそ処方を受けることができる。しかし、オンラインでは非対面診療を利用すれば、基準を満たさなくても処方を受けることができるという「便法」が共有されている。医師らが、オンラインでBMI検査などを進めるのが難しいということを悪用するのだ。

実際に記者が非対面診療のアプリケーション(アプリ)を活用すると、医師と会わなくても処方箋を受けることができた。アプリで診療を受けたい病院と薬の種類を選択し、住民登録番号などを記載すれば、すぐに医師と電話して処方を受けることができた。実際、肥満かどうかは確認しなかったが、個人情報の入力を終えて処方箋のオンライン受領まで約1分しかかからなかった。しかし、最近の国政監査で、食品医薬品安全処の吳裕耕(オ・ユギョン)処長が、非対面処方の対象からウゴービを除外できると明らかにし、このような便法がどれだけ持続できるかは分からない。

ウゴービを投薬してみた人たちは、従来の肥満治療剤より効能が優れていると口をそろえた。ウゴービ使用者の会の運営者である肥満患者のコ・ゴンウ氏(31)は、「海外でウゴービを使う友人を見て、国内で発売されるやいなや処方を受けた」とし、「他の食欲抑制剤と比較すると、満腹感がより早く、長く続く」と話した。結婚を準備しながら投薬を始めたパク某さん(35)も、「他の肥満治療剤は、注射を毎日打たなければならなかった。ウゴービと脂肪分解注射などを並行しながら、短期間で集中的にダイエットをしたい」と明らかにした。

●違法的な海外からの直接購入を取締りるべきだ

供給物量が不足しているため、追加金を払ってウゴービを買える海外直接購入サイトも、オンラインで共有されている。あるサイトでは、ウゴービを病院の供給価格の2倍ぐらいの72万ウォンで売っていた。サイトのカスタマーサポートに連絡したところ、「現在、在庫が24個残っているが、毎週20個ずつ物量を確保している」と話した。

しかし、海外からの直接購入サイトを利用すれば、医師の処方を受けないまま購入するので、違法医薬品の購入になる。韓国ノボノルディスクの関係者は、「専門医薬品であるだけに、医師など医療専門家の処方を受けて、適切な用量および使用法を遵守してこそ副作用を最小化できる」と述べた。

食品医薬品安全処と関税庁は最近、ウゴービと類似肥満治療剤の海外直接購入を遮断するという方針を明らかにした。また、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)など、オンライン上で違法な危険物を販売したり、広告したりする行為も取り締まっている。食品医薬品安全処によると、ウゴービが国内で発売された15日から22日までの1週間、違法掲示物12件が摘発および措置された。食品医薬品安全処の関係者は、「ウゴービを海外からの直接購入やオンラインで買えば、製造・流通経路が明確でないため、偽物である可能性もある」と注意を呼びかけた。


パク・ギョンミン記者 mean@donga.com