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トランプ氏の当選に賭けたロ朝の「派兵賭博」、米大統領選の新たな焦点に

トランプ氏の当選に賭けたロ朝の「派兵賭博」、米大統領選の新たな焦点に

Posted October. 28, 2024 10:10,   

Updated October. 28, 2024 10:10

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北朝鮮の外務次官が25日、北朝鮮兵のロシア派遣と関連して、「そのようなことがあれば、それは国際法規範に合致する行動だろう」と朝鮮中央通信を通じて明らかにした。派兵を事実上認めたのだ。これに先立ち、ロシアのプーチン大統領も、戦争時の相互軍事援助を明記したロ朝の「包括的戦略パートナーシップ」条約4条に言及し、「この条項の枠内で何を行うかはロシア次第だ」と迂回的に認めた。ウクライナ国防相の情報総局が北朝鮮軍がロシアのクルスク地域で目撃されたと指摘するなど、前線投入も明らかになっている。

北朝鮮とロシアが派兵を認めたことは、もはや後戻りできないほど派兵手続きが進んでいることを示している。特にロシアは、冷戦時代の同盟の復活とされるロ朝新条約の下院批准が完了し、派兵を正当化する根拠を確保したと判断したようだ。これにより、ウクライナ軍が8月に奇襲攻撃を仕掛けて一部占領したロシア南西部のクルスク戦線に、北朝鮮兵が「侵略された同盟国に対する軍事的支援」の次元で投入されることになりそうだ。

このように北朝鮮とロシアが派兵を急ぐのは、11月5日の米大統領選挙後の国際安全保障の地形の変化を狙った賭け、つまり、トランプ前大統領の当選に金正恩(キム・ジョンウン)総書記とプーチン氏が事実上、賭けに出たと見ることができる。両者との「ブロマンス」を誇るトランプ氏は、当選すれば「24時間以内にウクライナ戦争を終わらせる」と宣言した。トランプ氏の終戦策は、ウクライナに対する軍事支援を中止し、現在の交戦線を基準に占領地を認めるということだ。北朝鮮兵の参戦がそのような有利な終戦条件を引き出すことができるという計算だ。

米大統領選挙の投票日まで10日となるなか、情勢は依然として霧の中だ。トランプ氏の当選可能性も半々だが、世界が懸念する「トランプリスク」を正恩氏とプーチン氏は「絶好の機会」と考えている。隣国の主権を蹂躙した侵略戦争に兵器支援だけでは足りず、兵士まで「弾除け」で送る金正恩政権の非情さには驚かされる。その代償はいつか払うことになるだろう。ただ、韓国としては、米大統領選後の世界情勢の激変の可能性に綿密に備えなければならない。何よりも、同盟国も手を引くかもしれない戦争に巻き込まれることがあってはならない。