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中途半端な官治は混乱だけを量産、実需要を考慮した政策を打ち出すべきだ

中途半端な官治は混乱だけを量産、実需要を考慮した政策を打ち出すべきだ

Posted November. 02, 2024 09:00,   

Updated November. 02, 2024 09:00

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「国土交通部の公務員たちは、住宅を買った経験がないようです」

先月、庶民向け政策融資である踏み石融資と関連して混乱が起きると、銀行圏の関係者はこのように話した。政策融資の限度が減ってから数日後に戻され、以後首都圏では再び減ると予想されるこの混乱は、政府が自ら招いた側面が大きい。

まず、実需要者に対する考慮が足りなかった。マイホームを購入しようとする人たちは、利用可能な資金を見積もるために融資を先に調べる。ところが先月14日、突然KB国民(クンミン)銀行で踏み石融資の限度が2億5000万ウォンから20%以上減った。家主が賃借人に渡す最優先返済金を融資から除外する「部屋控除」を適用し、ソウル基準の融資額が5500万ウォン減ったのだ。5大都市銀行のうち、残りの4行も21日から適用することにした。このように融資限度が大幅に減る変化が、事前発表や案内なしに奇襲的に導入されるのは異例のことだ。

その後は、一進一退の動きを見せている。融資限度が減ったことが知らされ、実需要者が反発すると、国土部傘下機関である住宅都市保証公社(HUG)は17日、国民銀行に対し融資縮小の施行日を21日に先送りし、また18日には5大銀行全体に対し、21日施行計画自体を延期してほしいと要請した。一度の混乱で終わると思っていたが、23日、再び方向が変わった。国土交通部は23日、「過度な融資慣行や住宅都市基金の健全性に無理が生じかねない融資を自粛することは、必要最小限の措置だ」とし、融資縮小の方針を明らかにした。銀行と実需要者はどの調子に合わせるべきかわからなかった。

国土部が、市場に誤解を招くようなシグナルを送ったこともある。国土部の朴庠禹(パク・サンウ)長官は、9月9日の記者懇談会で、「政策融資で購入できる住宅は人気地域に多くなく、政策資金が住居価格上昇の直接的原因と見ることは難しい」、「政策モーゲージの目標に手を付けることは、できるだけしないようにしている」と話した。この発言は、政府が政策融資を締めないという意味として受け入れられた。しかし、金融界によると、国土部はこの懇談会前の9月初めから、HUGを通じて銀行に踏み石融資限度の縮小を口頭で要請していたことが分かった。前後が違っていたのだ。

本当に政策融資と住宅価格の上昇は関連がないだろうか。「そうではない。踏み石融資で買える住宅の最高価格は、一般融資が5億ウォン、新婚夫婦融資が6億ウォン、新生児特例融資が9億ウォンだ。政策融資を受けた人がソウル外郭または首都圏で家を買えば、この家を売った人はお金を加えて、ソウル都心やさらに大きな家に乗り換える。この過程が連続的に起きれば、結局、人気地域の価格を押し上げることになる。

今年1~9月に執行された踏み石融資の金額は22兆2507億ウォンだ。2022年(3兆7205億ウォン)の6倍に跳ね上がり、昨年の規模(13兆8834億ウォン)もすでに優に超えている。住宅価格や所得要件などが緩和された基準を適用される新婚夫婦や生涯初、新生児特例融資が半分を超える12兆350億ウォンだ。

国土部は、「踏み石融資のオーダーメード型改善案を早期に発表する予定だ」と明らかにした。金融界では、日常化してしまった官治を国土部が中途半端に真似するよりは、今からでも需要者を考慮した責任ある政策が出てくることを願う。