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国連平和維持軍の苦難

Posted November. 05, 2024 08:53,   

Updated November. 05, 2024 08:54

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イスラエル軍がヒズボラを攻撃し、国連平和維持軍の基地を侵攻した。世界がイスラエルの蛮行を非難した。しかし、国連平和維持軍の歴史を見ると、このような事例は少なくない。過去の数多くの紛争地域で、いざ紛争が始まると、平和維持軍は力なく押されることが多かった。昔からこんな言葉がある。「国連平和維持軍は平和な地域でのみ活動する軍隊」「平和維持軍は今ある平和を維持する軍隊であって、ない平和を作り出す平和創造軍ではない」。

先に言っておくが、国連平和維持軍の価値と努力を貶める意図は少しもない。平和維持軍は人類の歴史になかった記念碑的で崇高な取り組みだ。平和維持軍が脆弱に見え、実戦状況で戦争抑止力がないように見えるのは、平和維持軍のせいではなく、私たちが平和維持軍の役割を誤って理解しているからだ。本当の誤解は、物理的に戦争を止める方法が決して容易ではないということに関係している。

物理的に紛争を解決するには、物理的な力を行使しなければならず、いくつかの国が実際に戦争をしなければならない。そうすると、国連の多国籍軍の投入が一つの戦争になり、国家間にわだかまりが残る。国連軍が投入された韓国戦争は、韓国にとって幸運な事例だ。このような大規模な多国籍軍を編成することは容易ではない。さらに、重要な戦争はすべて強大国の利害が絡み合う。このような問題がなくても、紛争地域ごとに実戦軍を投入すれば、場合によっては国連は1年365日戦争する戦争機構となり、世界のすべての国を戦時状態に追い込む状況を招く恐れもある。

世の中の物事をあまりにも簡単に見る人がいる。戦争のない世界という目標はあまりにも高い山だ。平和維持軍は、より良い世界への小さく困難な一歩である。彼らの努力と労力を切り捨てたり、無用だと断定したりしてはならない。