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北朝鮮、爆破ショーを行った道路に高さ11mの盛り土、…「人共旗」掲げて写真撮影してから撤収

北朝鮮、爆破ショーを行った道路に高さ11mの盛り土、…「人共旗」掲げて写真撮影してから撤収

Posted November. 05, 2024 08:56,   

Updated November. 05, 2024 08:56

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北朝鮮が先月15日、TNT爆薬で爆破した京義(キョンウィ)線と東海(トンへ)線に大型の穴を掘る一方、擁壁を立て、土で低い山まで造った。京義線と東海線の南北連結道路跡と爆破前に撤去した線路跡(道路のすぐ隣に位置)に戦車の進撃を阻止するために盛り土を設置したのだ。ただし、韓国軍はこれを「南北断絶措置を終えたという見せかけのショー」と指摘した。

韓国軍合同参謀本部は4日、「北朝鮮が京義線・東海線の道路と鉄道があった場所に、爆破後毎日300~400人の兵士と掘削機、ブルドーザーなどの重機を投入してコンクリート製の対戦車壕を造る作業を行ってきた」とし、「この作業は1日、終了した」と明らかにした。

合同参謀本部が公開した対戦車壕の工事の現場写真を見ると、東海線道路と鉄道があった場所には、左右の長さ160メートル、幅10メートル、深さ5メートルのコンクリート対戦車壕が設置されている。北朝鮮軍は、対戦車壕の北側に土を積んで高さ5メートル、幅50メートルの低い山を造り、その上に木も植えた。対戦車壕とこの盛り土の間にはコンクリートの擁壁を建てて土が崩れないようにしてある。

京義線があった場所にも、左右の長さ120メートル、幅10メートル、深さ3メートルの対戦車壕が造られた。京義線の対戦車壕の北側には東海線より高い11メートルの高さの盛り土(幅45メートル)が設置された。盛り土の上には東海線と同様に木が植えられ、盛り土の前には崩壊を防ぐためのコンクリート擁壁も設置された。

特に東海線の場合、対戦車壕と擁壁の設置などの工事がすべて終わった1日、北朝鮮軍は盛り土の上に北朝鮮国旗の「人共旗」を掲げて写真を撮影した後、撤収した。韓国軍はこのような様子を監視装置で捉えた。

韓国軍は、韓米連合軍が戦車を運転して北へ向かおうとする際、戦車が穴にはまって操縦できなくなるように穴を掘ったものと見ている。しかし、合同参謀本部関係者は、「北朝鮮が対戦車壕を作ったのは、今後戦争を起こさないという意味ではない」とし、「北朝鮮はいつでも短時間で盛り土で壕を埋め、南侵ルートを造ることができる」と話した。また、「対戦車壕は軍事的効用が全くない」とし、「人共旗を設置したのは、南北断絶及び遮断措置を完了し、その地域が自分の土地であることを示すためのショー」と指摘した。

韓国軍内外では、北朝鮮が道路・鉄道を遮断し、防壁まで築いたのは、ロシアへの大規模派兵などで内部動揺が深刻化し、脱北が続く可能性があるため、そのルートを事前に遮断する目的もあるのではないかという見方もある。


孫孝珠 hjson@donga.com