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ボトックス注射はやるけどアトピーは扱わず、こんな皮膚科クリニックも許可するのか

ボトックス注射はやるけどアトピーは扱わず、こんな皮膚科クリニックも許可するのか

Posted November. 06, 2024 10:19,   

Updated November. 06, 2024 10:19

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ソウル江南区(カンナムグ)の皮膚科クリニック5ヵ所のうち3ヵ所は、小児の皮膚疾患を診療していないことが分かった。東亜(トンア)日報の取材チームが、皮膚科診療を行うクリニック445ヵ所に対し、3歳の子供の蕁麻疹診療が可能かどうかを問い合わせたところ、256ヵ所(57.5%)が「不可能だ」と答えた。特に皮膚科専門医のいないクリニックは、5ヵ所に4ヵ所が皮膚疾患を診療しなかった。このような病院は、健康保険の給付項目に該当する疾患を診療する代わりに、ボトックスやレーザーなど政府の価格統制を受けない非給付美容医療のみ行う。

診療科目として皮膚科を掲げたが、発疹やアトピーも治療しないため、やむを得ず診療が可能な病院を探し回る患者が少なくない。近所の病院でも治療できる足裏の魚の目を治療するために、患者が大学病院を訪れ、子供を育てる親は「急いでいる時に行ける皮膚科診療クリニック」のリストを共有しているのが現状だ。整形外科も例外ではない。江南区保健所の調査結果、損傷した身体を復元する再建手術が可能なところは、5ヵ所に1ヵ所だけだった。このような現状は、程度の差があるだけで、江南以外でもあまり変わらない。

医師が患者の診療を事実上拒否することは、医療倫理においても容認されにくい。患者の間では、「このような病院は、むしろ美容室やビューティーショップの看板をつけるべきだ」という批判まで出ている。このような問題は、すべて医師個人の過ちのせいとは言えない。給付と非給付医療費の深刻な不均衡が、構造的背景として挙げられる。医師が顔全体のフィラーを2人に施術すると、病気の子供70~80人を一日中診療したのと収入がほぼ同じである。事情がこうであるため、小児青少年科など他の分野の専門医までが美容施術に飛び込み、必須医療を担当する医師はますます不足しているのが現状だ。

原価にも及ばない医療報酬は適正水準に引き上げ、補償を増やす必要がある。また、美容医療を他の職域にも一部開放し、競争を誘導する案などを検討しなければならない。リスクの高くない行為までを美容ではなく医療と規定し、医師に独占させる理由などない。政府が今年初めに発表した必須医療政策パッケージにも、似たような内容が盛り込まれており、医学部増員をめぐる対立解消と連動して推進しなければならないだろう。