米国共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ氏の当選が有力となり、対ドルのウォン相場が1ドル=1400ウォンを目前にしている。「トランプトレード」の代表的な恩恵株である暗号通貨も一斉に高騰し、ビットコインはドル基準で史上最高値を記録した。
6日、ソウル外国為替市場で午後3時30分基準のウォン相場は、前取引日比1ドル=17.6ウォン・ドル高ウォン安の1ドル=1396.2ウォンで取引された。前日比1ドル=4.6ウォン・ウォン高の1ドル=1370.0ウォンで取引を開始したが、トランプ氏が競合州でリードし、当選が有力だというニュースが伝わり、ドル高が進んだ。取引中、一時為替相場は1ドル=1399.7ウォンまでドル高ウォン安が進んだが、午後に入ってから上昇幅が減った。外国為替市場では心理的抵抗線である1ドル=1400ウォンを防御するために当局が介入に乗り出したと見ている。主要6ヵ国の通貨比ドル価値を示すドルインデックスも、1%を超えるドル高の傾向を見せている。取引中には105台を超えたりもした。
同日のドル高は、ドル高を誘発するトランプ氏の公約が反映された影響が大きい。大規模な減税と関税引き上げ政策などは、代表的なインフレ誘発政策に挙げられる。これに伴い、米連邦準備制度(FRB)の利下げが遅れ、ドル高がさらに激しくなるという観測が出ている。一部からは、ドルに対するウォン相場が1ドル=1450ウォン台までウォン安ドル高が進むだろうと予想している。韓国銀行も、今後の通貨政策の主要影響要因として為替相場を考慮せざるを得なくなった。
ビットコインなどの仮想通貨も、強気を見せている。同日、グローバル仮想通貨取引所のコインマーケットキャップで、ビットコイン1個の価格は7万5317ドルまで上がり、3月13日に記録したピーク(1ビットコイン=7万3777ドル)を更新した。トランプ氏支持者であるテスラのイーロン・マーズク最高経営責任者(CEO)が出資した仮想通貨ドージコインも、20%を超える上昇を示した。
イ・ドンフン記者 dhlee@donga.com