米大統領選挙でトランプ前大統領が勝利したことを受け、野党は北朝鮮との関係やウクライナ戦争など国際情勢が揺らぐとし、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の外交・安全保障の基調転換を求めた。与党は、「韓米同盟の強化」を強調した。尹大統領は同日、「ウクライナへの兵器支援を排除しない」と明らかにした。
最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は7日、国会で開かれた党の政策調整会議で、「(トランプ氏の)『米国第一主義』が韓国経済にかなり大きな影響を与えるだろう」とし、「国力を民生と経済回復に注いでも足りない状況で、政府の対応が残念だ」と述べた。朴賛大(パク・チャンデ)院内代表も、「トランプ氏はロシアと談判し、迅速な終戦を推進すると公言した」とし、「韓国政府が安易に派兵や兵器支援をする理由があるのか。慌てず、すべて中止すべきだ」と求めた。
韓半島情勢で韓国が「パッシング(素通り)」されるのではないかという懸念も提起された。駐ロシア大使を務めた「共に民主党」の魏聖洛(ウィ・ソンラク)議員は、「トランプ氏が北朝鮮と直接交渉することになれば、韓半島情勢に韓国の意見が反映されることは容易ではないだろう」とし、「このような時ほど外交政策は思慮深く慎重であるべきだが、韓国政府はウクライナ戦争が好材料であるかのように参観団派遣、捕虜の尋問などの情報を流しており、懸念される」と述べた。
与党「国民の力」は、トランプ氏の再選が韓国に「危機であり、チャンスになる」とし、韓米同盟の強化を強調した。韓東勲(ハン・ドンフン)代表は党最高委員会で、「保守政府、保守政党の強みは、韓米関係、対外関係、安全保障にある。今後、韓米同盟はさらに強化されるだろう」とし、「戦略的かつ慎重に韓米関係発展に向けた議論と協力を積極的に行う」と述べた。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表も、「尹政権はトランプ新政権と強力な韓米同盟を再確認し、韓国の国益を拡大するグローバル中枢国家ビジョンの実現に変わらず全力を尽くしてほしい」と述べた。
イ・ジウン記者 クォン・グヨン記者 easy@donga.com