中国の習近平国家主席が15日(現地時間)、韓中首脳会談で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に訪中を要請した。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は任期中に2回訪中したが、習氏の訪韓はなかった。そのため、習氏が訪韓する番だが、今回も韓国首脳に先に訪中してほしいと要請したのだ。第2次トランプ政権発足を控え、韓国を引き込むとともに「手なずけ」ようとしているのではないかという見方もある。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のためペルー・リマを訪問中の両首脳は、2年ぶりに対面した。会談で習氏は、先に尹大統領に訪中を要請し、続いて尹大統領も習氏に訪韓を提案した。両首脳は即答せず、それぞれ「感謝する」とだけ答えた。大統領室関係者は記者団に対し、「(尹大統領は)特に来年の秋頃、韓国でAPEC首脳会議が開催されるので、習主席に訪韓を提案した」と伝えた。
会談で尹大統領は、北朝鮮とロシアの軍事協力を念頭に、「中国が建設的な役割を果たしてほしい」とも述べた。習氏は、「当事者が対話と交渉を通じて問題を平和的に解決していくことを望む」と答えた。
習氏は16日(現地時間)、APECセッションでの演説では、「アジア太平洋地域の協力は単独主義や保護主義の台頭により試練に直面している」とし、「世界各国が中国の発展という急行列車に搭乗して共に繁栄することを望む」と述べた。「米国第一」を掲げるトランプ次期米大統領を念頭に置いた発言とみられる。
黃炯? constant25@donga.com