韓国の研究チームが、無線で脳信号を記録できる装置を開発した。猿などの霊長類で働く無線脳神経記録器を開発したのは世界で初めてだ。今後、パーキンソンやアルツハイマーなど、征服できなかった難治性脳疾患の治療研究に寄与するものと期待される。
大邱慶北(テグ・キョンブク)科学技術院(DGIST)は19日、ロボットおよび機械電子工学科のチャン・ギョンイン教授と韓国生命工学研究院のイ・ヨンジョン責任研究員の共同研究チームが、「完全埋め込み型の無線の脳神経信号記録機」を開発したと明らかにした。この技術は、バッテリーなしに無線電力伝送と通信を利用して、霊長類が特定行動をする時に発生する脳神経信号をリアルタイムで記録できる。研究チームは、該当装置を実験用猿の脳に移植後、1ヵ月間猿の脳神経信号を測定することに成功した。
従来の脳神経信号記録器は、その大半がバッテリーや有線連結を通じて作動した。人の脳に電極を挿入して考えを読み取るニューラルリンクの装置も、バッテリーで動く。この場合、バッテリー交換のための再手術をしなければならない限界がある。
今回開発された装置は、バッテリーなしでも作動が可能で、無線通信で脳信号を読むため、動きが自由だという点が大きな長所と言える。人工知能基盤の神経信号分析技術も融合し、精度を高めた。
チャン教授は、「非人間の霊長類が装置を移植したという事実を自覚できないほど、自然な状態で無線で脳神経信号を測定した」とし、「現在の医工学技術では治療が難しいパーキンソやアルツハイマー病などの治療研究に寄与できると期待している」と話した。
チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com