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受験生ばかり増やして「入試改革が根を下ろした」という教育部

受験生ばかり増やして「入試改革が根を下ろした」という教育部

Posted November. 20, 2024 08:56,   

Updated November. 20, 2024 08:56

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教育部は19日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の前半期の教育分野の成果を発表した。ヌルボム学校の導入から入試改革、大学革新生態系造成、教育部の大転換まで9つの教育改革課題の成果が、「現場のあちこちに根付き、任期後半期には国民が体感する実を結ぶことができるだろう」という内容だ。今年、小学校1年生を対象に導入されたヌルボム学校が、ケアの負担を減らしたのは事実だが、他の政策は改革とはかけ離れているか、副作用を生んでいることを勘案すれば、同日の発表は現実とかけ離れた自評と言うべきだろう。

教育部は特に、入試改革と関連して、「キラー問題の排除政策が定着している」と評価した。創意的な人材を育成するためには、五肢選択型修能制度を全面的に見直さなければならない状況だ。問題難易度の調整を、「教育現場の大胆な変化」を引き出す改革課題として掲げたこともあきれるが、教育現場に定着しているかはより一層疑問だ。政府が昨年6月、突然キラー問題の排除政策を発表すると、「修能」への期待感でN受験生が28年ぶりに最高値である15万7000人に増えた。昨年、小中高校の私教育費が三星(サムスン)電子の研究開発費に匹敵する27兆1000億ウォンで過去最大を記録したのには、「キラー問題」の騒ぎも一役買っただろう。

キラー問題のない修能2年目の今年は、政府の突然の医学部増員までが加わり、N受験生が昨年より多い16万1700人に増えた。昨年の入試で医学部に最も多くの生徒を合格させた高校10校は、今年のN受験生が高校3年生より1.2倍も多い逆転現象まで現れた。少子化で高校生が減っているにもかかわらず、入試競争は緩和されるどころか、N受験生の増加で社会的費用が急増し、大学教育まで途中で離脱した学生たちのために問題になっているのが現状だ。これは入試政策の失敗であり、どうして成果と言えるのか。

教育改革は、政府の4大改革のうち、医療改革に次いで低い評価を受けている。年金と労働改革は実行はできなかったが、方向性は定めたものの、教育改革はきちんとした課題さえ設定できずにいるためだ。長期的な教育政策の策定のために国家教育委員会まで別途に設けているが、任期の半分が過ぎてもキラー問題の排除を入試改革と推進しているのだからもどかしい。来年は高校教育に一大変化をもたらす高校単位制まで全面的に施行される。予定された制度の定着に万全を期す一方、即興的な政策を加えて教育現場に混乱を招くことがあってはならない。