トランプ次期米大統領が、次期政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)に指名したマイケル・ウォルツ下院議員(写真)が18日(現地時間)、バイデン政権のウクライナに対する長距離ミサイル使用許可について「緊張のはしごを一段階上がる措置」とし、「韓国は、もはや(戦争に)介入できると言っている」と明らかにした。
ウォルツ氏は同日、FOXニュースのインタビューで、「(長距離ミサイル使用許可について)事前に説明を受けなかった」とし、「この事態がどこに行くか分からなくなった」と述べた。そして、「北朝鮮は弾道ミサイルと砲弾、数万の兵士を投入している」とし、「これに対して(バイデン)政権は(ミサイル)制限解除で対応した」と述べた。また、「北朝鮮はより多くの兵士を送ることになり、韓国はもはや介入できると言っている」と指摘した。
国家安全保障担当補佐官に指名された後、初のインタビューで、ウクライナに対する韓国の兵器支援を「戦争介入」と規定し、緊張が高まる可能性に懸念を示したのだ。第2次トランプ政権の要人が韓国のウクライナ戦争支援の可能性に言及したのは初めてだ。トランプ氏側は同日、バイデン政権がウクライナに米国が支援した射程約300キロの長距離ミサイル「ATACMS」でロシア本土の標的を攻撃することを許可したことについて、「新たな戦争を始めること」と批判している。
ウォルツ氏は、トランプ氏がウクライナ戦争の終結に向けて外交的解決策を推進すると強調した。ウォルツ氏は、「すべては戦術的なレベルで、トランプ氏は大きな戦略を議論している」とし、「どのように両者を交渉のテーブルに導いて戦争を終わらせるかということだ」と述べた。
一方、大統領室関係者は18日(現地時間)、主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれるブラジルのリオデジャネイロ現地のプレスセンターで記者団と会い、「ロシアと北朝鮮が国際社会の勧告を無視し、ウクライナ戦争での協力を止めないなら、ウクライナが自らを防衛する能力を持つよう補充することも必要だ」とし、「NATOと米国、韓国もこの問題を今後も注視し、考えなければならない」と述べた。
ただし、ウクライナへの兵器支援計画については、「ウクライナ特使団の話を先に聞いてみなければならない」と発言を控えた。また、「米国側は(ウクライナにすでに供与した)ATACMSの射程を増やしてロシア本土への攻撃を許可することを韓国側に事前に通知した」と明らかにした。
ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 リオデジャネイロ=ファン・ヒョンジュン記者 weappon@donga.com