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指を切られても15の病院でから受け入れを拒否された18ヵ月の赤ちゃん

指を切られても15の病院でから受け入れを拒否された18ヵ月の赤ちゃん

Posted November. 23, 2024 09:18,   

Updated November. 23, 2024 09:18

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白昼、ソウル市内で指2本が切られた生後18ヵ月の赤ちゃんが、15の病院から受け入れを拒否される事態が起きた。16日午後、事故に遭ったこの赤ちゃんは、救急隊が5つの大手病院を含む接合手術を行う首都圏の病院の大部分に電話をかけたが、「患者が若すぎてだめだ」「診療を行う医師がいない」という話だけが返ってきたという。救急車は出血がひどい赤ちゃんを乗せた状態で病院が見つけられず、約40分間出発さえできなかった。赤ちゃんは16回も連絡を取り合った末、松坡(ソンパ)区にある病院で辛うじて手術を受けた。

必須医療分野の医師不足は以前から慢性化しているが、特に小児は医師を探すのが難しいのが実情だ。医療の報酬が低くて診療を行うほど病院が赤字を出す構造である上、新生児数が減少し、医師としての未来が不透明になったためだ。子供の治療結果が悪ければ、保護者たちが法廷争いに持ち込む恐れが大きいうえ、患者の期待余命が長く、補償額が数十億ウォンに達する場合もある。昨年、小児外科医ではない当直外科医が小児患者を応急手術したが、障害が生じると、病院とともに10億ウォンを賠償せよという判決を受けたこともある。

政府がこのような問題を解決するとして、今年2月に「必須医療パッケージ」を発表してから9ヵ月が過ぎたが、医療報酬の引き上げ問題をはじめ現実化したものはない。2027年までに低補償分野3000あまりの医療行為に対する報酬を引き上げると、8月に追加で発表しただけだ。むしろ一方的な「医学部2000人増員」推進で政府と医療界との激化し、使命感で必須医療を選んだ専攻医まで病院を去ったため、救急室を探して回る問題はさらに深刻になった。

来年は新規専門医の排出減少で問題がさらに悪化する可能性が高い。専攻医の離脱で来年度の専門医資格試験の受験者は、今年(2782人)の5分の1水準の566人に過ぎない。産婦人科など必須医療科目がさらに大きな打撃を受ける見通しであり、一部の細部専攻部門は代が絶たれる危機に直面している。「意味のある結果を導き出し、国民にクリスマスプレゼントを贈る」と云々していた与野医政協議会は、依然として野党も医協と専攻医の参加も引き出すことができないまま「与政」協議会に止まっている。もどかしいことだ。