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「韓国に中国統制への参加を強く要求するだろう」 元米高官がトランプ2期目政府の出方を予測

「韓国に中国統制への参加を強く要求するだろう」 元米高官がトランプ2期目政府の出方を予測

Posted November. 26, 2024 08:33,   

Updated November. 26, 2024 08:33

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「トランプ政権の2期目は、韓国政府に対し、対中輸出統制への参加を強く要求するだろう」

24日、ソウル江南区(カンナムグ)のポスコセンターで取材に応じたケビン・ウルフ元米商務省輸出統制担当次官補(写真)は、「バイデン政府は、韓国と中国が経済的に密接なことを勘案し、韓国の対中輸出統制への参加を圧迫しなかった」とし、「しかし、トランプ2期目の政府は違うだろう」と話した。ウルフ氏は、「トランプ政府は、韓国が対中輸出統制に参加しなければ韓国企業にペナルティーを課すだろう」とも話した。

ウルフ氏は、オバマ大統領時代に米国の対中輸出統制政策を作った主要人物だ。当時、初めて作られたこの政策は、1期目のトランプ政府を経てバイデン政府まで続いた。

ウルフ氏は、「対中強硬論者であるマルコ・ルビオ上院議員を国務長官に指名したことなどから、より多くの製品を輸出統制リストに含まれることもできる」と話した。米国の対中輸出統制がピークに達する可能性があるという意味だ。産業界では、トランプ2期目では、先端ガスタービンエンジン技術や先端ネットワーク感知および信号管理、自動運転関連製品と技術などが新しい輸出統制リストに含まれるものと見ている。

ウルフ氏は、「特に中国半導体企業200社余りが貿易制限リストに追加され、高帯域幅メモリ(HBM)が輸出統制リストに追加されるだろう」と予測した。HBMは、三星(サムスン)電子やSKハイニックスなど韓国の半導体企業が強気を見せている製品だ。どのような種類のHBMが統制対象に決まるかがカギとなっている。業界の関係者は、「HBM3(第4世代)以上は、主に米国企業が使用しているため、打撃はないだろう」としながらも、「仕様が低いHBM1・2は、中国に多く輸出しており、統制対象に含まれれば韓国企業の打撃は避けられない」と予測した。

ウルフ氏は、「米国の輸出統制により、先端軍事装置に使われる最新人工知能(AI)チップやグラフィック処理装置(GPU)が中国に流れることを食い止めた」とし、「米国は、輸出統制は安全保障と直結した問題だということを韓国に説明し納得させなければならない。圧迫ばかりしてはいけない」と強調した。

ウルフ氏は、「トランプ米次期大統領は、安全保障目的の他にも、米国の経済的利益のために輸出統制を使う可能性がある」とし、「トランプ時代にはどんなことも可能だという『不確実性の拡大』が、韓国企業に迫った最も大きな問題だ」と話した。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com