「韓国版THAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)」と呼ばれる長距離地対空誘導兵器(L-SAM)が開発開始10年で完了した。L-SAMは、高度40~70キロ上空でミサイルに衝突する兵器で、北朝鮮の核・ミサイルに対応するための3軸体系のうち韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)を構成する核心戦力だ。
韓国国防部は29日、「国防科学研究院大田(テジョン)庁舎でL-SAMの開発が成功裏に完了したことを祝う記念式を開催した」と明らかにした。記念式には、金龍顕(キム・ヨンヒョン)国防部長官、イ・ヨンス空軍参謀総長、昔鍾健(ソク・ジョンゴン)防衛事業庁長らが出席した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も祝電を送り、「大韓民国はL-SAMの開発で、高速で飛んでくるミサイルを高高度で精密迎撃する世界レベルのミサイル防衛能力を保有することになった」とし、「韓国型ミサイル防衛システムの画期的な進展と評価する」と強調した。
L-SAMは、2015年に探索開発に着手した兵器で、開発に1兆2千億ウォンが投入された。今年5月、韓国軍が要求する作戦性能をすべて満たしたことを意味する戦闘用適合判定を受けた。来年から量産が開始される。
孫孝珠 hjson@donga.com