ソウル市は、雇用労働部の反対にぶつかると、外国人のマウル(コミュニティ)バス運転手の導入拡大方針を撤回することにした。これをめぐり、事前調整および法的検討の不備で、政府と地方自治体間の異見のみ露出したという指摘が出ている。
1日、ソウル市と雇用部によると、ソウル市は、先月17日に発表したマウルバスの外国人運転手の採用拡大方針を撤回することにした。「マウルバス運転手の求人難が深刻だ」として今年10月末、国務調整室に外国人非専門就職(E-9)ビザに運輸業を追加してほしいと建議したが、雇用部が「受け入れ難い」という立場を明らかにしたためだ。
雇用部の関係者は、「出入国管理法施行令に、資格や経歴を要求する専門職種はE-9発給対象から除外することになっており、マウルバス運転手は、交通安全が重要なだけに、円滑な言語疎通能力が必要だ」として建議を受け入れなかった理由を説明した。
ソウル市は、雇用部がこのような方針を今週中に国務調整室に返信するというニュースが伝えられるや、「ビザ業務は、国家業務なので雇用部の意見に従うほかはない」という立場を明らかにした。ソウル市は、雇用部が年内にビザ問題を解決すれば、来年にモデル事業を進める予定だった。ソウル市と雇用部は、今年9月に始めたフィリピン家事管理士試験事業を巡っても、互いに立場の違いを見せた経緯がある。
周愛眞 jaj@donga.com