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「不法」の主要証拠、「タイムスリップ」の戒厳布告令

「不法」の主要証拠、「タイムスリップ」の戒厳布告令

Posted December. 06, 2024 09:44,   

Updated December. 06, 2024 09:52

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大統領の非常戒厳令の宣布に驚いた国民は、1時間後に戒厳司令官の名義で出された6項目の布告令を見て呆れただろう。国会・政党活動の禁止と言論検閲など、独裁政権を背景にした時代劇で見応えのある内容でいっぱいだったためだ。

法曹界では、国会の政治活動を禁止する布告令の第1項からが違憲と不法だという指摘が出ている。憲法上、国会は戒厳解除の要求権を持つため、戒厳宣布後も政府や裁判所の権限だけを制限することができる。国会活動を禁止することは違憲になる。憲法機関である国会マヒの試みは、刑法上「国憲叛乱」で、内乱罪違反の可能性もある。国会と政党活動の禁止は、45年前の10・26直後に出てきた戒厳布の告令にもなかった内容だ。軍事政権も思いもよらなかった布告令を公表したというから、その時代錯誤に驚かされる。

戒厳布告令には、「言論と出版は、戒厳司の統制を受ける」という内容も含まれている。事前検閲は民主国家では想像もできないことだ。「報道指針」でも作るつもりだったのか。布告令第5項の「専攻医をはじめとして、ストライキ中の医療人は復帰しなければ処断する」も驚愕する。必須医療人材のうち、医師だけを選んで「処断」云々し、露骨な敵対感を示したので、医療改革は水の泡となり、医学部の増員をめぐる対立は増幅されるしかない。

検察総長出身の大統領が、検事出身の民情首席に法務部長官を参謀に置いて、違憲・違法的布告令を発表したという事実が信じられない。戒厳宣布を大統領発表を見て知ったという戒厳司令官は、「布告令を受けて効力発生時間を23時にのみ修正した」という。荒唐無稽な「タイムスリップ」の布告令は、どのような経緯で作成されたのか。