崔秉赫(チェ・ビョンヒョク)駐サウジアラビア大使(予備役陸軍大将)に続き、与党「国民の力」の韓起鎬(ハン・ギホ)議員(予備役陸軍中将)も、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の国防部長官指名を拒否したことが確認され、軍内外では「今のような状況で誰が国防部長官を引き受けるのか」という声が上がっている。韓氏は13日、東亜(トンア)日報に、「すでに固辞した」と明らかにした。その理由などを尋ねると、「復棋の価値がない」と答えた。軍内外では、尹大統領が12日の対国民談話で、違法戒厳が司法審査の対象にならない統治行為だったと主張したことが「決定打」となったという指摘だ。
国防部長官を経験したA氏は13日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「まともな精神を持った人なら誰も長官を引き受けないだろう」と話した。他の予備役将星たちも同じ声を上げた。予備役大将B氏は、「このような状況で長官を受け入れれば『内乱加担者』の汚名を着せられるだろう」とし、「尹大統領の弾劾と政権交代が目に見えているのに、誰が数ヵ月間の長官を務めるだろうか」と述べた。
尹大統領の弾劾訴追案が可決される場合、憲法裁判所の審理日程によって半年間、国防トップが空席になる可能性があるという懸念も軍内部から出ている。戒厳捜査の過程で金氏の職務代行まで職務が停止される場合、国防当局の「ナンバー1、2」が空白になる可能性もある。
与党の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長に会い、「国防部長官は国家安全保障を担当する。安全保障トップを長期間空席にしておくことは国家の安全のために望ましくない」とし、「このような混乱の隙をついて北朝鮮が何かをするかもしれない。国防部長官だけは早急に任命する必要がある」と強調した。軍消息筋は、「国防首脳部と核心作戦指揮官まで代行体制になり、尹大統領によって対北朝鮮態勢に支障が生じたという批判の声が大きい」と話した。
尹相虎 ysh1005@donga.com