ドルに対するウォン相場が2009年の金融危機以来、15年ぶりに初めて1ドル=1450ウォンを突破した。経済ファンダメンタル(基礎体力)の悪化と最近の戒厳事態による政治的不確実性などで不安定だったウォン相場が、米国連邦準備制度(FRB・連邦準備)の利下げの速度調節という追加の悪材料によりカウンターパンチを打たれたのだ。
19日、ソウル外国為替市場での対ドルウォン相場は、前日の週間取引の終値(1ドル=1435.5ウォン)より17.5ウォン・ウォン安ドル高の1ドル=1453.0ウォンで取引を始め、年中最高値を記録した。以後、為替相場は取引中1ドル=1450ウォン前後で乱高下を繰り返し、午後3時30分基準で16.4ウォンウォン安ドル高の1ドル=1451.9ウォンで週間取引を終えた。週間取引終値基準の為替相場が1ドル=1450ウォンを超えたのは、2009年3月13日(1483.5ウォン)以来初めてのことだ。
為替相場は、非常戒厳事態直後の4日未明、一時的に1ドル=1440ウォンを突破後、変動性を減らして最近1ドル=1430ウォン台にとどまった。それなのに、急激にウォン安が進んだのは、昨夜発表されたFRB連邦公開市場委員会(FOMC)会議の影響のためと分析される。FRBは基準金利を0.25%下げたが、来年の利下げの予想回数を既存の4回から2回に縮小した。FRBのジェローム・パウエル議長は、「(FRBの通貨政策は)新たな局面に入った。今後は確実に(利下げの)速度が遅くなるだろう」と明らかにした。
米連邦準備制度理事会の「タカ派的(通貨緊縮好みの)利下げ」を受け、急激にドル高が進み、主要6ヶ国通貨比ドル価値を示す「ドルインデックス」は、同日午前108以上に高騰した。ドル高による外国人資金離れが続き、同日、総合株価指数(コスピ)も48.50ポイント(1.95%)安の2435.93で取引を終えた。外国人は約4300億ウォン分を売りさばいた。コスダックも13.21ポイント(1.89%)下落した。
シン・アヒョン記者 abro@donga.com