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手遅れの悔恨

Posted December. 27, 2024 08:48,   

Updated December. 27, 2024 08:48

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長安、かつて李白が皇帝を祀っていたところ。そこを離れて十余年を彷徨っていた詩人は、「中原の地の調べ」が混ざった笛の音のみ聞いても、心が痛くなる。翰林供奉の時代、皇帝を側近から補佐するという誇りに加え、勢道家や名士たちと交わり、得意な歳月を送ったこの詩人は、「中傷謀略が賢君の心を惑わし、おべっかの連中が計略を企て、恩寵が疎遠になった」(「高山人に答える」)と悔しがったが、自由奔放な性格に、ともすれば悪い酒癖まであったため、とっくに周りの人々から敬遠されていた。楊貴妃までが彼を冷遇すると、玄宗はついに彼を追い出す。このように深い事情が絡んだ長安だから、そこの調べに涙を流してもおかしくない。

老荘思想と詩酒に耽溺した李白、官職とは全く似合いそうにないが、功名心は格別だった。彼は自分を張良や韓信、諸葛亮などに比肩したりしたが、いずれも国家経営に大きな功績を残した風雲児たちだ。無駄だとしながらも、「皇帝に向けた心」を抱いたまま、「長安に行く道を振り返る」理由がわかるような気がする。成均館(ソンギュングァン)大学名誉教授