務安済州(ムアン・チェジュ)航空惨事の発生10日前に開かれた務安国際空港の鳥類衝突予防委員会で、すでに鳥の群れとの衝突(バードストライク)の問題に関する懸念と警告が出たことが確認された。この会議では、昨年より鳥の群れとの衝突回数は増えたが、対応する人材と装置は不足しているという指摘が提起された。済州航空側も、同委員会の出席対象だったが、参加しなかったことが分かった。事前に提起された懸念に耳を傾けたとすれば、防ぐことができる事故だったという批判が出ている。
1日、東亜(トンア)日報が確保した「2024年度下半期の務安空港における鳥類衝突予防委員会開催の結果」と題した文書によると、先月19日、鳥類衝突をめぐる懸念を議論する委員会が、空港内のオフィスで開かれた。ここで一人の参加者が、「鳥類の出没がしばしば発生するが、どの程度まで鳥類の退治が可能なのか」と懸念を示した。鳥駆除業務担当の韓国空港公社の子会社側の参加者は、「最大限駆除活動のために努力するが、空港内・外全体を移動するには人手と車両が不足し、海辺などの遠距離まで拡声器の音が及ぶには限界がある」と答えた。
鳥類処理の実績が昨年より大幅に減って心配だ、という問題提起も会議で出た。一人の参加者は、「鳥類の捕獲および分散の実績が、昨年の9335羽からは今年7991羽で、昨年同期比約14.4%(1344羽)減少した」と報告した。これと関連して、対応する人材と車両が不足しているという意見も出たことが分かった。
務安空港は、近くに渡り鳥の飛来地が6ヵ所あり、バードストライクのリスクが大きいところだ。委員会は、鳥類などの野生動物と航空機間の衝突事故を防止するために、該当業務の専門家および就航会社など関連機関の従事者で構成されている。空港は、委員である就航会社などと年2回委員会を開くが、済州航空は昨年、2回とも参加しなかったことが確認された。
務安=チェ・ウォンヨン記者 務安=チョ・スンヨン記者 o0@donga.com