所得の高い人がそうでない人より約9年もっと健康に暮らすという研究結果が出た。痛くなく身体的、精神的に健康に暮らす「健康寿命(Healthy Life Years)」の所得格差の開きはますます大きくなっており、「健康の両極化」を解消するための取り組みが急がれるという指摘が出ている。
高麗(コリョ)大学医学部予防医学教室のユン・ソクジュン教授の研究チームが5日付の大韓医学会誌に掲載した論文によると、韓国人の健康寿命は2008年の68.89歳から2020年には71.82歳へと、12年間で2.93年伸びたという。これは研究チームが同期間の国民健康保険公団の資料を分析した結果だ。健康寿命は余命から疾病や障害を持った期間を除いた寿命のことを意味する。
健康保険料納付額を基準に5分位階級別の所得を第1階級(最低)~第5階級(最高)に分けた時、2020年の第5階級の健康寿命は74.88歳で第1階級の66.22歳より8.66年長かった。この格差は2008年の7.94年から2012年の6.72年に縮まったが、以後持続的に増加傾向にある。ユン教授は「所得が少ないほど健康を管理できる時間が不足し、疾患を早期に発見できない可能性が高い」とし、「低所得層を対象に健康バウチャーを支給するなどの政策を実施しなければならない」と話した。
朴星民 min@donga.com