今年のゴールデングローブテレビドラマ部門作品賞の最終候補にノミネートされた「イカゲーム」シーズン2は残念ながら受賞を逃した。作品賞は昨年エミー賞で18部門を総なめにした17世紀の日本を背景にしたドラマ「SHOGUN 将軍」が受賞した。
5日(現地時間)、米ロサンゼルスで行われた第82回ゴールデングローブ賞で、「イカゲーム」シーズン2は作品賞を逃した。シーズン1は2022年の第79回ゴールデングローブ賞でテレビドラマ部門作品賞、主演男優賞(イ・ジョンジェ、右)、助演男優賞(オ・ヨンス)の3部門にノミネートされ、助演男優賞を受賞した。今年は作品賞にのみノミネートされた。
現地ではシーズン2が未完の物語で終わったことと、シーズン1に比べて評壇の反応が熱くなかったことが影響したという評価もあった。「イカゲーム」シーズン1と2を演出したファン・ドンヒョク監督は授賞式を前にした3日、東亜日報とのインタビューで「一気に書いたものをシーズン2と3に分けた時点で受賞への期待は諦めた」とし、「物語を完結せず、メッセージをすべて明らかにしなかったためだ」と話した。
今年のゴールデングローブ賞で最も注目された作品は、ディズニー傘下のケーブルチャンネルFXが制作した「SHOGUN 将軍」だった。同作品は作品賞のみならず、主演男優賞(真田広之)、主演女優賞(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信)の4冠に輝いた。
「SHOGUN 将軍」は昨年9月、米放送界最高権威のエミー賞でも作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞など単一作品としては過去最多の18部門を受賞した。日本の歴史や文化を題材にしながらも、西洋の視点や演出、映像美まで加わり、日本版『ゲーム・オブ・スローンズ』という賛辞を受けている。
今回の授賞式で最も注目された人物は、米女優デミ・ムーア氏(63、左)だった。若さを取り戻そうとする女性の物語を描いた映画『サブスタンス』でミュージカル・コメディ部門の主演女優賞を獲得した。還暦を超えた彼女は、全身露出や格闘シーンを演じ、初めてゴールデングローブ賞を手にした。
感極まったムーア氏は、「30年前、あるプロデューサーに『ポップコーン女優(興行収入はいいが演技力のない女優)』と言われ、こうした賞とは無縁だと思っていた」とし、涙ぐんだ。
メキシコの麻薬カルテルのボスが捜査当局の追跡を逃れるために人生の第二幕を始める物語を描いた映画『エミリア・ペレス』も、ミュージカル・コメディ映画部門作品賞、助演女優賞(ゾーイ・サルダナ)、非英語作品賞、歌曲賞の4部門に輝いた。ホロコーストを生き延びたユダヤ人建築家のアメリカンドリームを描いた映画『ブルータリスト』は、監督賞(映画部門、ブラディ・コーベット)、作品賞(映画ドラマ部門)、主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)を受賞した。
イ・ホジェ記者 hoho@donga.com