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「合法的な令状は尊重されるべき」、当たり前のことを最高裁が確認しなければならない社会

「合法的な令状は尊重されるべき」、当たり前のことを最高裁が確認しなければならない社会

Posted January. 09, 2025 09:01,   

Updated January. 09, 2025 09:01

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千大燁(チョン・デヨプ)法院行政処長が7日、国会に出席し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する逮捕状をめぐる議論について、「適法な手続きに従って行われた(令状)裁判は、ひとまず尊重しなければならない」と述べた。千氏は大統領警護処が物理的に令状の執行を阻止することと関連した質問には、「法治主義の枠組みの中ですべての争いが解決されなければならない」と答えた。逮捕状の合法性を問題視して執行を拒否する尹大統領と警護処の行動に対する間接的な批判とみられる。

裁判の一種である令状審査を経て発行された令状の効力を認めて従うのは極めて常識的なことだ。裁判結果に不満があれば、法に定められた手続きに従って異議を申し立て、再び裁判所の判断を受けるのが司法システムだ。最高裁判所判事が兼任する法院行政処長に、誰もが知っている原則を質問し、確認しなければならないということは、それだけ韓国社会の法治が揺らいでいることの証拠だ。

これはこじつけの論理で裁判所の判断まで否定する尹大統領が招いたことだ。高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が請求した逮捕状を裁判所が発行したにもかかわらず、尹大統領の弁護人は「捜査権限のない機関が請求した令状なので受け入れられない」と主張した。異議申し立てが棄却された後も「令状が合法というわけではない」と言い張った。警護処は尹大統領の反発を根拠に「違法性をめぐる議論」があるとして逮捕を阻止した。このようなやり方では、法的手続きによる問題解決は不可能になる。

さらに尹大統領側は8日、「在宅起訴するか、事前(拘束)令状を請求すれば、裁判に応じる」と発言した。拘束令状の請求や起訴には、まず被疑者の取り調べが必要だ。公捜処の再三の出席要求を黙殺し、逮捕も拒否している尹大統領をどう調べろというのか。内乱の首謀者と疑われている尹大統領を書面調査しろということか。

尹大統領は、公捜処がソウル西部地裁に令状を請求したのが管轄違反だという主張も繰り返しているが、これも裁判所が判断すべきことだ。裁判所は逮捕令状の異議申し立てを棄却し、管轄に問題はないとした。社会が混乱し秩序が揺らぐ時こそ、「法に則って」するのが最も公正で安定的な方法だ。この原則を揺さぶるいかなる行動も容認されてはならない。