ブラックリスト流布の争いではなく、「医政」対立の解決策を模索しなければ
Posted February. 01, 2025 08:14,
Updated February. 01, 2025 08:14
ブラックリスト流布の争いではなく、「医政」対立の解決策を模索しなければ.
February. 01, 2025 08:14.
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ソウル大学医学部が今月20日、本科3・4年生の授業を開講し、今年の学事日程を開始した中、初日に授業に復帰した医学生約70人の名前が含まれた「ブラックリスト」が医療界コミュニティに流布され、物議を醸している。昨年、政府の医学部増員方針に反発して全国の医学生がほとんど大学を離れた状況で、大学復帰を選んだ彼らを非難しているのだ。ソウル大学病院小児青少年科のカン・ヒギョン教授は、「授業に参加した一部の学生は脅威を感じ、教授たちに助けを求めた」と伝えた。ソウル大学医学部に先駆けて、仁済(インジェ)大学医学部の復学生に対するブラックリストも流布され、多数の医学生が復学をあきらめたという。これを受けて教育部は22日、「学校の授業に復帰、または復帰の意思を明らかにした医学生の個人情報を流布する行為に対して、警察に捜査を依頼した」と明らかにした。些細なミスが人命被害につながる職業の特性上、医師集団の規律は比較的強い。予科と本科6年、長くは専攻医の期間まで10年以上関係が続く閉鎖的な構造も、このような文化に影響を与える。そのため、復帰した医学生のブラックリストの流布は、被害学生が教授に「脅威を感じた」と助けを求めるほど強い人身攻撃と感じられる事案だった。政府の医学部増員方針から始まった「医政」対立事態は、すでに1年が経とうとしているがまだ出口が見えない。今回の医学生ブラックリスト問題が残念に思われる理由だ。昨年2月の政府の医学部増員発表後、全国の医学生約1万8千人が学校を去ることになった理由は何か。「2千人増員」という数字自体が議事録も残さずに拙速に決定されたこと、その増員規模が教育と修練インフラの許容範囲を超えているにもかかわらず、強引に推進した政府の政策にブレーキをかけるためではなかったか。昨年、教育部は「休学を認めない」として医学生が戻ってくるのを待ったが、事態が大きくなると、11月までに戻ってくれば圧縮授業で進級させると明らかにした。その後、過密な医学部の教育課程を従来の6年制から5年制に短縮するなど、相次いで弥縫策を出し、医学生たちの怒りを買った。さらに、2025年度の復学を条件に医学生の休学を許可する「医学部の学事正常化に向けた非常対策」を発表した。これを見ていた大学関係者の多くは、「政府が医学生に便法的な休学を強要し、休学承認の責任を大学に押し付け、医学生が呼応する根本的な対策を出せなかった」と指摘した。医学生が再び学校に戻るよう「医政」対立事態を解決するには、堂々とした大義名分と論理で、弥縫策を次々に打ち出す政府と交渉し、「解決策」を模索することが先決だ。復学生ブラックリスト問題といった医学生間の「内部攻撃」は、国民の信頼を裏切る消耗的な行為と言わざるを得ない。学生が学校を離れる背水の陣を敷いて政府と対峙した目的は、「内部攻撃」ではなく「医学部増員」をめぐる問題解決であることを忘れてはならない。
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ソウル大学医学部が今月20日、本科3・4年生の授業を開講し、今年の学事日程を開始した中、初日に授業に復帰した医学生約70人の名前が含まれた「ブラックリスト」が医療界コミュニティに流布され、物議を醸している。昨年、政府の医学部増員方針に反発して全国の医学生がほとんど大学を離れた状況で、大学復帰を選んだ彼らを非難しているのだ。ソウル大学病院小児青少年科のカン・ヒギョン教授は、「授業に参加した一部の学生は脅威を感じ、教授たちに助けを求めた」と伝えた。ソウル大学医学部に先駆けて、仁済(インジェ)大学医学部の復学生に対するブラックリストも流布され、多数の医学生が復学をあきらめたという。これを受けて教育部は22日、「学校の授業に復帰、または復帰の意思を明らかにした医学生の個人情報を流布する行為に対して、警察に捜査を依頼した」と明らかにした。
些細なミスが人命被害につながる職業の特性上、医師集団の規律は比較的強い。予科と本科6年、長くは専攻医の期間まで10年以上関係が続く閉鎖的な構造も、このような文化に影響を与える。そのため、復帰した医学生のブラックリストの流布は、被害学生が教授に「脅威を感じた」と助けを求めるほど強い人身攻撃と感じられる事案だった。
政府の医学部増員方針から始まった「医政」対立事態は、すでに1年が経とうとしているがまだ出口が見えない。今回の医学生ブラックリスト問題が残念に思われる理由だ。昨年2月の政府の医学部増員発表後、全国の医学生約1万8千人が学校を去ることになった理由は何か。「2千人増員」という数字自体が議事録も残さずに拙速に決定されたこと、その増員規模が教育と修練インフラの許容範囲を超えているにもかかわらず、強引に推進した政府の政策にブレーキをかけるためではなかったか。
昨年、教育部は「休学を認めない」として医学生が戻ってくるのを待ったが、事態が大きくなると、11月までに戻ってくれば圧縮授業で進級させると明らかにした。その後、過密な医学部の教育課程を従来の6年制から5年制に短縮するなど、相次いで弥縫策を出し、医学生たちの怒りを買った。
さらに、2025年度の復学を条件に医学生の休学を許可する「医学部の学事正常化に向けた非常対策」を発表した。これを見ていた大学関係者の多くは、「政府が医学生に便法的な休学を強要し、休学承認の責任を大学に押し付け、医学生が呼応する根本的な対策を出せなかった」と指摘した。
医学生が再び学校に戻るよう「医政」対立事態を解決するには、堂々とした大義名分と論理で、弥縫策を次々に打ち出す政府と交渉し、「解決策」を模索することが先決だ。復学生ブラックリスト問題といった医学生間の「内部攻撃」は、国民の信頼を裏切る消耗的な行為と言わざるを得ない。学生が学校を離れる背水の陣を敷いて政府と対峙した目的は、「内部攻撃」ではなく「医学部増員」をめぐる問題解決であることを忘れてはならない。
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