
早期大統領選挙が浮上し、与野党間の「ネガティブ」攻防戦が激しくなっている。与党「国民の力」は、「最大野党『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)代表が大統領になれば、国全体が共産全体主義国家になるのではないか」と指摘し、民主党は「国民の力が極右化しすぎている」と対抗した。
「国民の力」の権寧世(クォン・ヨンセ)非常対策委員長は31日、国会で開かれた非常対策委員会で、「李氏と民主党は今この瞬間にも『カカオトーク検閲』に熱を上げ、広告停止を迫って言論を弾圧し、塾講師の口までふさぐ独裁的な振る舞いを見せている」と主張した。そして、「李氏が、過去の中国共産党の『白猫黒猫』論まで持ち出したが、黒猫にも白猫にも魚を任せることはできない」とし、「多くの若者が大韓民国が第2の香港になることを阻止するとして街頭に飛び出している」と主張した。李氏が中国の鄧小平の「白猫黒猫論」を引用したことから、「親中」フレームを強化し、理念攻勢に出たとみられる。
「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は、「李氏が過去に米軍を占領軍と非難し、第1次トランプ政権時、在韓米軍の撤退を覚悟しなければならないと主張したことを消すことができない」とし、「民主党は、大韓民国の外交の根幹である韓米同盟を政治的アクセサリー程度に扱っている」と述べた。林利子(イム・イジャ)非常対策委員は、李氏の実用主義宣言などを取り上げ、「まるで犯罪被告人である李氏が大統領になったかのように浮かれているようだ」とし、「嘘つきは精神病者のように習慣的に嘘をつくので、一種の精神病者と見ることができるとインターネットで検索すると出てくる」と述べた。
これに対し、「共に民主党」は「極右」のキーワードを前面に押し出して反撃に出た。李氏は最高委員会で「国民の力が本当に心配だ。あまりにも極右化している」とし、「今は極右化した少数集団が惜しくて手を組むのかも知れないが、(結局は)大きな害悪になるだろう」と述べた。
民主党執行部も一斉に「国民の力」に「極端主義」「えせ」などの表現を使い、厳しい批判を浴びせた。金民錫(キム・ミンソク)最高委員は会議で、「権非常対策委員長と権院内代表に問う。どうして法治主義を掲げていた政権与党が司法システム全般を否定する駄目な党になってしまったのか」とし、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)、全光焄(チョン・グァンフン)、極右ユーチューバー、国民の力内の極右議員らによる極端主義カルテル、『極右えせ勢力』こそ、国政紊乱と不安を増長させる悪の軸であり、国民の力はその宿主になった」と非難した。
朴賛大(パク・チャンデ)院内代表も、「新しい大韓民国に向けて極右えせ勢力と決別しなければならない」とし、「極端主義えせ勢力は社会から隔離する必要がある」と強調した。
イ・サンホン記者 ユン・ミョンジン記者 dapaper@donga.com