半世紀ぶりに２年連続で米国より低い韓国の成長率

米国経済は昨年に２.８％成長した。世界最大の経済大国である米国が、一昨年の２.９％の成長に続き、２年連続で３％に迫る堅調な成長ぶりを維持したのだ。一方、韓国の経済成長率は２０２３年に１.４％を記録し、昨年は辛うじて２.０％に達した。国内総生産（ＧＤＰ）の規模が韓国より１６倍も大きい米国に、相次いで経済成長率が逆転されている。韓国の成長率が２年連続で米国より低かったのは、１９７１年以降初めてのことであり、懸念される。先進国入りを果たしたばかりの韓国経済が、完熟段階に入った米国よりも成長停滞現象が明確になっているからだ。

米国経済が堅調な成長を続けたのは、ＧＤＰの３分の２を占める個人消費が活況を見せたおかげだ。人工知能（ＡＩ）時代を率いる革新成長と先端製造業の復活を足掛かりに、雇用が増え、家計所得が回復し、堅調な成長の勢いを牽引したのだ。エヌビディアやオープンＡＩ、マイクロソフトなど、グローバル市場の勢力図を変える先導企業の果敢な投資と革新は、米国経済のダイナミックさにつながっている。

これと違って、韓国経済は長い内需低迷に戒厳・弾劾の衝撃まで襲い、風前の灯火の危機的状況になっている。企業は投資と雇用をためらい、家計は財布の紐を締めている。すでに今年と来年まで１％台の低成長が予告されている中、米国のトランプ第２期政府の関税脅威が現実化すれば、成長率の減速はさらに激しくなりかねない。新年に入ってからは輸出まで落ち込み、一部のグローバル投資銀行は、今年の韓国の成長率の予測値を１.２％まで下げている。輸出の片翼に依存する経済構造に安住したため、内外の逆風にさらされている。

一歩間違えて成長エンジンの火種を生かすことができなければ、韓国経済は０％台の成長率に墜落する可能性も排除できない。韓国の競争力がピークに達し、下り坂に入ったという「ピーク（Ｐｅａｋ）コリア」の警告音が尋常でない理由だ。物価刺激なしに達成できる最大値である潜在成長率も、昨年、米国に逆転されたと推定される。低成長から脱するためには、財政・通貨・金融政策など利用可能な手段を総動員することが急がれる。さらに、革新環境を改善し、経済体質を変える正攻法を急がなければならない。しかし、無能な政治にすべてが阻まれ、ゴールデンタイムが流れている。