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2025年末にはゴンドラで南山に登る

Posted December. 07, 2023 09:28,   

Updated December. 07, 2023 09:28

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ソウル市は、これまでなかなか進まなかった南山(ナムサン)のゴンドラ事業を再推進するための基本計画を公開し、設計および施工関連の入札公告を出した。計画通り進めば、2025年11月頃からソウル地下鉄4号線の明洞(ミョンドン)駅の近くから南山の頂上までゴンドラに乗って登ることができるようになる見通しだ。

●1時間当たり最大2000人を輸送

ソウル市は4日、南山ゴンドラの造成のための工事費400億ウォン規模のターンキー(一括受注契約)の公告を掲載した。ソウル市は6月、「持続可能な南山プロジェクト」を発表し、ゴンドラの再推進の方針を明らかにしたが、その細部事業計画が確定したのだ。南山ゴンドラの造成事業は、2016年に推進されたが、漢陽(ハンヤン)都城のユネスコ登録に否定的に働く可能性があるという議論が起き、白紙化となった。

ソウル市の関係者は、「最近、ユネスコ登録の推進対象が、漢陽都城だけでなく、北漢山城(プクハンサンソン)や蕩春臺城(タンチュンデソン)を含む方向に変わり、ゴンドラの設置が大きな問題にならないと見て再推進に乗り出した」と説明した。

ソウル市の計画によると、ゴンドラは明洞駅から約200メートル離れた南山イェジャン公園から出発し、南山の頂上までの804メートルを運行することになる。現在の南山ケーブルカーが明洞駅から約600メートル離れたところから出発することを考慮すれば、公共交通機関へのアクセスが大幅に改善されることになる。

ゴンドラは10人乗りで、25台が秒速4~5メートルで運行し、1時間当り1600~2000人の訪問客を輸送することになる。片道の移動にかかる時間は約3分だ。完成目標は2025年11月。利用料金は、大人の往復基準で1万ウォン前後になる見通しだ。現在の南山ケーブルカー(大人往復で1万5000ウォン)より安い水準だ。ソウル市の関係者は、「妥当性の分析結果、コスト比便益(B/C)が1.99で、経済性があると判断される基準の1をはるかに越えた」とし、「5年程度で損益分岐点を越えると見ている」と話した。

ソウル市は、年間189万人がゴンドラを利用するものと予想している。ソウル市の関係者は、「2021年に南山の観光バスの進入が制限され、訪問客が減ったが、ゴンドラが導入されれば、南山の訪問客数が回復するだろう」と見込んでいる。ソウル市が最近、市民1000人を対象にアンケートを行った結果からも、回答者の80.7%が「南山のゴンドラ導入に賛成する」と答えた。

●運営収益金を生態保全事業に活用

ソウル市は、ゴンドラ運営の収益金を南山生態保全事業に活用する計画だ。このため、「南山生態・レジャー基金」(仮称)を作り、関連条例の制定にも乗り出す計画だ。ソウル市は今年6月、環境団体と専門家などが参加する「持続可能な南山のための発展協議会」で、6回の会議を経てゴンドラの設置計画を用意した。ソウル市のオ・スンミン都市整備課長は、「入札業者が環境にやさしい工法を適用し、南山生態環境などの要素を含め工事計画を提案すれば、加点を与える方針だ」と話した。

ただ、一部からは、ゴンドラがリラ小学校およびリラアート高校の近くを通り、学習権を侵害する恐れがあるという懸念が出ている。これに対してソウル市の関係者は、「森が、ゴンドラと学校との間をうめてくれるだろう」とし、「もし邪魔になれば、対策を用意して学習権を保障する」と話した。ソウル市均衡発展本部のヨ・ジャングォン本部長は、「ゴンドラ設置のほか、生態とレジャーが調和を成す持続可能な南山プロジェクトを継続的に推進する」と話した。


サ・ジウォン記者 4g1@donga.com