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THAADの性能改良、中国の顔色をうかがわず、戦略的な対応で摩擦を減らさなければ

THAADの性能改良、中国の顔色をうかがわず、戦略的な対応で摩擦を減らさなければ

Posted February. 17, 2020 08:27,   

Updated February. 17, 2020 08:27

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ビンセント・ブルックス前在韓米軍司令官が、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の発射台と砲台を分離する性能改良の必要性を2017年に慶尚北道星州(キョンサンプクト・ソンジュ)に配備した時から検討したと、東亜(トンア)日報に明らかにした。米ミサイル防衛局のジョン・ヒル局長の「発射台を砲台と分離できるなら、韓半島で(THAAD運用の)柔軟性が大いによくなる」という発言を裏付け、近くTHAADの性能改良に出る方針であることを示唆した。

 

THAADは、北朝鮮の中・長距離ミサイルの防衛目的で配備された。しかし、迎撃ミサイルの最大射程距離が200キロなので、星州ではソウルなど首都圏だけでなく、烏山(オサン)米軍基地すら防衛が難しいが、THAADのレーダーと発射台6台を無線で作動させることになれば、作戦の効率性を高めることができると米国は説明する。発射台を必要に応じて数十キロ移動することができれば、核心要衝地に防衛地域を拡大する効果があり、パトリオット(PAC3)迎撃ミサイルと統合すれば、THAADで上層、パトリオットで下層を防衛する二重の安全網まで備えることになるという。

 

北朝鮮の核ミサイル能力が進化しているため、THAADの性能改良は必要だ。北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)級ミサイル「火星14」をはじめ、不規則な軌道飛行をする「北朝鮮版イスカンデル」KN23新型ミサイルの開発を続けてきた。今年初めにも「新しい戦略兵器」を披露すると発言するなど、北朝鮮の脅威が続いているため、防衛能力の向上の努力は必要だ。

むろん、THAADの性能改良の問題は再び中国の反発を招きかねない。防衛に関する安保問題だけは中国が介入する余地を与えないという堂々とした外交だけが、THAADによる国力消耗を回避できる。国内でもTHAAD反対運動陣営が再び問題と見なす可能性があるが、必要以上の論議で国論が分裂しないよう韓米両国が戦略的に対応しなければならない。


金影植 spear@donga.com