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北朝鮮の拒否で...文政府「130億ウォンのコメ支援」断念

北朝鮮の拒否で...文政府「130億ウォンのコメ支援」断念

Posted December. 01, 2020 08:40,   

Updated December. 01, 2020 08:40

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文在寅(ムン・ジェイン)政権は、約130億ウォンを投じて1年半にわたって推進してきた北朝鮮へのコメ支援事業を北朝鮮の拒否で断念した。統一部は、国連世界食糧計画(WFP)を通じて北朝鮮に5万トンを支援する計画を断念し、事業費用を還収することを明らかにした。統一部は来年にコメ・肥料を北朝鮮に支援するという計画を明らかにしているが、北朝鮮が韓国側の支援を全面拒否する状況で、南北協力の再開は容易ではないという観測が流れている。

 

統一部の呂尚基(ヨ・サンギ)報道官は30日、「WFPを通じて北朝鮮にコメ5万トンの支援を推進してきたが、現在まで(北朝鮮が支援を拒否している状況に)何の変化もない」とし、「政府は事業管理費1177万ドル(約130億ウォン)を今年中に還収する方向でWFPと協議を進めている」と明らかにした。

 

政府は昨年6月、北朝鮮にWFPを通じてコメを支援することを決め、コメの輸送、分配、モニタリングに必要な事業管理費の名目で1177万ドルをWFPに送金した。現政権の初の対北朝鮮コメ支援事業であり、2010年の5千トンのコメ支援以来9年ぶりに政府次元のコメ支援だった。政府は当初、直接の支援を検討したが、北朝鮮が協議を拒否したため、国際機関を通じた迂回支援方式を選んだ。

しかし、支援の意思を明らかにして1ヵ月が経った昨年7月、韓米合同軍事演習に反発した北朝鮮がコメの受け取りを拒否し、事業は停滞した。統一部当局者は、「国家財政法により、昨年1度繰り越しした未執行事業費は来年度予算に再び繰り越しできないため、還収手続きに入った」とし、「来年に事業を再び推進するかはまだ決まっていない」と話した。

昨年2月のハノイ米朝首脳会談決裂後、韓国の支援を拒否した北朝鮮は今年、新型コロナウイルスの感染拡大後、拒否する意思をより強く明らかにしている。このような状況で、李仁栄(イ・インヨン)統一部長官は、「来春の食糧と肥料を支援する」という考えを明らかにした。しかし、専門家たちは、北朝鮮の国境封鎖が続き、しばらくは北朝鮮への支援は容易ではないと見ている。ある対北朝鮮支援団体関係者は、「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の執権後、北朝鮮は過去とは違って韓国の人道支援に非常に大きな拒否感を示している」とし、「単純に食糧、肥料を与える恩恵授与的性格の支援では北朝鮮の呼応は期待できないだろう」と指摘した。


權五赫 hyuk@donga.com